中国人から見ると、日本は交通費が高い国

中国を旅行していると、時々、中国人から「日本って、交通費が高い国なんでしょ」と言われることがあります。今、中国は、一部の都市で日本旅行を減らすように政府が規制をかけてくるほどの日本旅行ブームです。ありがたいことに幅広い年代の中国人が日本に行ってみたいと思ってくれているようです。実際に日本を旅行したことがある中国人も増えているので、ネット上には、様々な情報が出回っています。それで「日本は交通費が非常に高い」と思われているようなのです。日本と比べると、中国の交通費は安いです。例えば、市バス。大都市ならエアコン付きのバスが2元(約34円)、エアコンなしなら1元(約17円)。地下鉄も2元(約34円)からです。

市内バスは、今でも地方都市に行くと1元(約17円)のところが多い。20年で0.5〜1元(約7.5〜17円)しか値上がりしていない 市内バスは、今でも地方都市に行くと1元(約17円)のところが多い。20年で0.5〜1元(約7.5〜17円)しか値上がりしていない

市内交通が安い中国で、非常に高いものとは?

確かに中国の市内交通は激安ですが、観光地の入場料が、めちゃくちゃ高い! 例えば、陝西省の古都西安の世界遺産「秦始皇帝陵博物院」は150元(約2550円)、河南省洛陽の「龍門石窟」は100元(約1700円)、日本人にも人気が高い四川省の「九寨溝」は、4月1日から11月15日は220元(約3740円)などなど。150元以上のところが増えているので、100元ですめば安いほうです。世界遺産の入場料の高さにひっぱられるのか、世界遺産ではない寺や塔、廟などの入場料も50元(約850円)前後します。たまに30元(約510円)前後の名所旧跡があると、「おっ、安い」とうれしくなるぐらいです。交通費と入場料を合わせて考えると、日本と中国では、観光にかかる費用はあまりかわらないのでは?

世界遺産「龍門石窟」。97年の龍門石窟の入場料は、中国人20元(約72円) 世界遺産「龍門石窟」。97年の龍門石窟の入場料は、中国人20元(約72円)

20年前にガイドブックに出ていた、中国旅行の1日の予算

2000年以降、中国の物価は猛スピードで上がりました。ダイヤモンドビッグ社のガイドブック「地球の歩き方中国97ー98版」に出ていた、20年前の中国の物価と比べてみました。この頃、1元は約13.6円。「時間があり、とことん切り詰めたい」型の旅をすると、1日の予算は、77〜198元(約1050〜2700円)でした。ホテルのドミトリーに泊まり、朝は屋台で豆乳と油条(揚げパン)、昼は麺、夜は食堂でビールと炒め物。観光の足は市バス。当時、入場料は外国人料金があり、中国人料金の1.5倍ぐらいを払っていました。中国人とばれなかったら、入場料は、1日25〜30元(約340〜408円)。ばれたら100元(約1360円)。ちなみに当時の兵馬俑博物館は、外国人料金で60元(約816円)、龍門石窟は、25元(約340円)です。

20年前は、ユースホステルがなかったので、外国人が泊まれるホテルにドミトリーがあった。部屋は、基本的にどこも清潔!写真は、新疆ウイグル自治区和田の和田迎賓館の3人ドミトリー 20年前は、ユースホステルがなかったので、外国人が泊まれるホテルにドミトリーがあった。部屋は、基本的にどこも清潔!写真は、新疆ウイグル自治区和田の和田迎賓館の3人ドミトリー

20年後の現在、中国旅行にかかる1日の予算

「地球の歩き方中国97ー98版」に出ていたホテルのドミトリーの宿泊費は、1日30〜60元(約408〜816円)です。現在は、ホテルのドミトリーがなくなったかわりにユースホステルのドミトリーがあります。内陸部で1泊50元(約850円)前後です。上海や北京などでは、ドミトリーでも1泊100元(約1700円)するところもあります。2017年の今、20年前の歩き方と同じ切りつめ型の旅をした場合、1日にいくらかかるのでしょう? ユースホステルのドミトリーに泊まり、朝、昼は屋台や食堂で食べる。夜は食堂で炒め物とビール。移動は市バスか地下鉄。世界遺産に一か所行くとして、少なくとも1日約200元(約3400円)かかります。20年前の約3倍です。切りつめ型の旅行で1日3400円かかる中国は、あなたにとって物価が安い国? それとも高い国ですか?

中国のユースホステルには、おしゃれで設備がいいところが多い。写真は、山東省青島の凱越ユースホステル(現在は、ユースホステル協会から脱退) 中国のユースホステルには、おしゃれで設備がいいところが多い。写真は、山東省青島の凱越ユースホステル(現在は、ユースホステル協会から脱退)