博物館がどうしても苦手な理由

恥ずかしながら、博物館が苦手です。中国の各省の省都には、必ずその省から出土された青銅器や土器を始め、様々な文物を展示している博物館があります。その地の歴史や風土を知るためには最適の場所です。そのはずですが、中国の悠久の歴史を紹介する博物館は、異様に広く、展示物は膨大です。紀元前の石器や青銅器あたりから始まる展示品を見ても「何千年も前のものがよく残っていたな」とは思うのですが、私が興味をもって見るのは、宋代の青磁や金や遼など北方異民族の時代に作られた仏像が多いのです。

臨潼で出土した、秦代の兵馬俑の展示も充実している 臨潼で出土した、秦代の兵馬俑の展示も充実している

陝西歴史博物館のすごさはここにあり!

こんな私が「陝西歴史博物館」では、「もう1回、最初から全部見たい!」と思うほど、楽しめました。陝西歴史博物館は、中国の真ん中よりやや東に位置する陝西省の西安にあります。西安は紀元前11世紀から約2000年もの間、13もの王朝の都があったところです。それだけに出土品がケタハズレにすごいのです。陝西歴史博物館は、基本の陳列庁の面積だけでも6000平方メートルもあります。周、秦、漢、唐の時代だけで展示文物は3000件を越えています。魏晋南北朝、宋、明、清代の文物もあります。こんなに点数が多いのに、見ていて飽きません。動物を使った、珍しいデザインのものが多く、どれもかわいいからです。

陝西歴史博物館では、どこに注目する?

金細工の鼻を持つ水牛の頭がついた容器、楽団をのせたラクダの唐三彩などなど。犬の土偶も時代ごとに、犬の種類や形が異なっています。特に中国の歴史に興味がない人でも楽しめます。動物を使ったものなら、1階正面に飾られている巨大な獅子の石像は要チェックです。中国でただ一人の女帝、則天武后の母の楊氏のお墓から出土したものです。お墓から出土した獅子とは言え、あまりの巨大さに、中国と日本のスケールの違いを感じます。女性向けの展示と言えば、唐代の女性の化粧手順や様々な髪型です。どの女性もぽっちゃり太目で、唐代の美人の様子が伝わってきます。

旅行シーズンに行くひとは要注意な理由

この陝西歴史博物館は、入場料はタダ! 博物館の受付で、パスポートを見せれば、入場券をもらえます。ただし、1日の入場券には限りがあり、午前2500枚、午後1500枚の合計4000枚のみです。旅行シーズンともなると、早朝から並ばないと、入場券が手に入らないそうです。私が訪れた12月は、観光客も少なく、ほとんど並びませんがでしたが、ゴールデンウイークや旧正月の時期は、要注意です。とにかく中国の歴史に興味があまりない人でも、楽しめる陝西歴史博物館に行ってみましょう。見ているうちに、中国の様々な時代の道具のデザインのおもしろさに、目覚めますよ!