桃源郷のような風景が見られる「黄姚古鎮」

私が目指しているのは、広西壮族自治区の中でも広東省に近い東南部にある「黄姚古鎮(ホワンヤオグーチェン)」です。広西壮族自治区と言えば、中国の西南部にある風光明媚な土地です。桂林と陽朔と言えば、行ったことがない人でも、水墨画のような風景が思い浮かぶかもしれません。桂林の東南部にある黄姚古鎮もそんな美しい風景を持つ古い村です。その黄姚古鎮行きのバスが、あと数分で到着という時に車掌さんから入場料がタダになるという話がありました。

黄姚古鎮の検問所。古鎮には、チケットをチェックする検問所が必ずある 黄姚古鎮の検問所。古鎮には、チケットをチェックする検問所が必ずある

黄姚古鎮到着前に聞いた、うまい話とは?

「この路上市場から古鎮に入れば、入場料はいらないわよ。あなた、この地方の方言は話せる? あっ、でも今日は大丈夫。もうすぐお正月だから、誰も入場券のチェックなんてしてないわ。それよりもこの話は私から聞いたってことは絶対、言わないでね」。同じバスに乗っていた中国人観光客は、全員、と言っても4人ですが、みんな路上市場から入って行きました。私は「もう入場券をネットで予約したから」と、入場券を買って入りました。ネット割引で100元(約1800円)が88元(約1584円)でした。

有名観光地でしばしば出会う話

中国の観光地は、入場料が高いということが問題になっています。世界遺産クラスでは150元(約2700円)が相場です。さすがに世界遺産クラスではないのですが、入場料が100元ぐらいの古鎮やお寺では、このような話がしばしばあります。例えば、陝西省宝鶏市扶風県にある法門寺。法門寺は、西安駅前から直通バスが出ている有名寺院です。「私と一緒に入れば、(120元の入場料が)75元になるわよ」と怪しい女性たちが、入場料売場の前で待ち構えています。北京に近い河北省にある、三国志などのドラマや映画の撮影所「タク州影視城」もしかり。もちろん、そんな誘いに乗ってはいけません。

中国の観光地になった古鎮が抱えている問題

お寺や映画撮影所よりも古鎮のほうが問題です。お寺や映画撮影所は入場券を買わなくては入れませんが、古鎮は、観光地化していても普通の住民が生活している村です。そのため、いくつも入り口があり、入場料を払わずに入る方法がどうしてもできてしまいます。そこには検問所があるとは言え、係員がいないこともしばしば。古鎮って、重要文化財と同じで、維持するのに大変な労力と財源が必要です。やはり、入場料はきちんと払いましょう。うまい話に乗ったことがないので、どうなったかは謎ですが、きっと何かオチがあるはずです。入場料に含まれている重要な建築物に入れないなどなど。うまい話に乗ったらダメですよ!