「第二の敦煌」と呼ばれる水陸庵

精巧に彫られた仏像が今にも飛び出して来そうなほどの迫力! それが壁一面に広がっています。陝西省の古都西安からバスで約1時間20分の藍田県にあるこのお寺は、「水陸庵(シュイルーイェン)」と言います。日本人で知っている人は、ほとんどいないと思われますが、西安では、かなり有名なお寺だそうです。何しろ「第二の敦煌」って言われているぐらいですから。敦煌と言えば、世界遺産の「莫高窟」です。水陸庵は、敦煌に匹敵するぐらいすばらしいお寺ってことになります。この「第二の敦煌」と言う言葉に魅かれて、水陸庵にやってきました。

水陸庵のご本尊。ご本尊がある諸聖水陸殿の内部は、撮影禁止。外部からの写真を撮るしか方法がない 水陸庵のご本尊。ご本尊がある諸聖水陸殿の内部は、撮影禁止。外部からの写真を撮るしか方法がない

日本人の好みにあう水陸庵の仏像

水陸庵の歴史は古く、六朝時代(222ー589)に建てられました。明の嘉靖42(1563)年から慶元(1567)年にかけて改修され、壁一面に3700体を越える仏像が浮き彫りになっています。この仏像群は中国国内で最大規模だと言われています。また、本尊になっている横三世仏もわびさび感があって、日本人好みです。中国のお寺の仏像は、どれもその時代の特徴がありますが、新しいものだと、日本人には妙に金ぴかに見えるものが多いのも事実。日本人好みに古びた仏像に出会うことは、かなり珍しい。水陸庵のご本尊は、日本の古刹に置かれてあっても違和感がないほど日本的な雰囲気の仏像です。

3700体もの仏像が浮き彫りになっている壁。生き生きとした仏像の表情もいいので、内部での撮影不許可は残念 3700体もの仏像が浮き彫りになっている壁。生き生きとした仏像の表情もいいので、内部での撮影不許可は残念

水陸庵は、こんな時、こんな人におすすめ

陝西省の古都西安は、世界遺産の兵馬俑や玄宗皇帝と楊貴妃の物語で知られる華清池に加え、華山や法門寺など、西安からまる1日かかる日帰り旅行スポットも多い町です。大雁塔、小雁塔、陝西省歴史博物館、鼓楼など市内中心部の見どころも充実。なかなか藍田県に行く時間の余裕ないと思いますが、西安の世界遺産を始め、名所旧跡は、どこも巨大です。本当に見学すべき核心部分は、決して大きくはないのですが、周辺を巨大化させてしまっています。そのため、有名どころの名所旧跡観光が続くと、「巨大さに疲れた」と感じる時があります。そんな時こそ水陸庵です。

藍田バスターミナルから水陸庵へのバス。約20分ほどで到着 藍田バスターミナルから水陸庵へのバス。約20分ほどで到着

西安から水陸庵への行き方

水陸庵のコンパクトさとひなびた感が、巨大な名所旧跡に疲れた日本人には、ぴったりです。水陸庵は、西安中心部から約50キロも離れていますが、交通の便が非常にいいので行くのは簡単です。西安駅東側にある兵馬俑や華清池行きのバス乗り場から藍田行きのバスに乗ります。約1時間で藍田バスターミナルに到着。そこから水陸庵行きのバスが出ています。しかもこの水陸庵行きのバスが約20分に1本出ているので、楽勝。ただ、バスを降りる場所は、本当に何もないところなので、びっくりしないで下さいね。水陸庵は、規模が小さいので「第二の敦煌」と言うのは、良く言いすぎですが、壁一面に飛び出した仏像は本当に見る価値ありですよ!

水陸庵へは、ここでバスを降りる。ここから徒歩数分で水陸庵の前に到着 水陸庵へは、ここでバスを降りる。ここから徒歩数分で水陸庵の前に到着