福建土楼とは?

福建土楼をご存知でしょうか? 中国の福建省に点在する客家の人たちの伝統的集合住宅です。客家とは、古代より中国東北部や中原から南下してきた漢民族の一派で、客人すなわち「よそ者」の意味があるといいます。そんな客家の中には、のちに台湾や東南アジア諸国にわたった人たちもいて、多くの傑物を輩出しています。元台湾総統の李登輝、タイガーバームの創設者胡文虎、リー・クアンユー・シンガポール初代大統領などそうそうたる顔ぶれです。そんな客家人の故郷とも言える場所が福建土楼なのです。厦門からは様々な日帰りツアーが出ています。料金は2万円前後です。ツアーに参加すれば簡単に見て回れますが、今回は個人旅行のご案内です。まずは厦門の湖濱南長途汽車駅(バスターミナル)から、永定下洋(永定県下洋鎮)行きのバスに乗り込みます(70元:1000円強:2014年当時)。目的地は洪坑村の永定土楼民俗村です。

世界遺産の福建土楼へ行くには厦門(アモイ)が拠点〜世界遺産の土楼に泊まるには? 世界遺産の福建土楼へ行くには厦門(アモイ)が拠点〜世界遺産の土楼に泊まるには?

生活の匂いがいい感じ

厦門からバスに揺られること4時間ほどで永定民族文化村に到着です。入場料は50元(要確認)。周囲には明、清代に建造された土楼が46もあるそうです。やはり円形の円楼がいいですね。まるで現代の野球場のようです。要塞のような泥で塗り固められた円形の壁は、地上3、4階建てもあるほどの高さで、外部からの侵入は容易ではありません(というか、ほぼ不可能)。土壁の上には黒い瓦屋根が葺かれています。中に入ると、中央は共同スペースで、周囲に円形の通路があって、人々はそこを行ったり来たりしています。これら土楼には、もちろん今でも人が住んでおり、生活臭が漂ってきます。洗濯物が干され、料理を作る匂いがしてきます。食堂もあるので、ぜひ客家料理を食べてみましょう。台湾で食べる台湾料理に近いものがあります。薄味で炒め煮の調理法が多いので、日本人の口には合います。

土楼に泊まるには?

ツアー観光客は多くが日帰りですし、民俗村の入り口付近にはホテルも多数ありますから、宿泊で困ることはありません。それでもやはり土楼に泊まりたいのが、旅行者心理ですね。そこは、実際に土楼を訪れてみて、泊まりたい旨を言ってみるのがいいでしょう。ただし料金は高めで、シャワーもトイレもありません。共同トイレは夜暗くて怖いので、懐中電灯は必携です。まるで50年以上前の日本の田舎と同じです。食事も夕、朝食と用意してくれますが。当たり外れが激しいので、ここでもあまり期待しないほうが無難です。ただ、それでも得難い経験にはなります。「土楼王子」と呼ばれる振成楼、洪坑村から3キロ離れた高北土楼群にある最大の土楼、承啓楼は必見です。移動にはタクシーか、バイクタクシーを利用できます。料金は要交渉です。それにしても、この土楼群、まるで宇宙人が建てようにも思えますね。