青海省大通県で見た中国で一番有名な建造物とは?

「こんな遠くまで、よく作ったなあ」と、山の上に延々と続く土手のようなものを見ていました。ここは北京から鉄道で約1700キロ以上も離れた青海省大通県です。山の上の土手は、もちろん世界遺産の万里の長城です。万里の長城の東端は、遼寧省丹東の虎山長城から発し、西の端は甘粛省の嘉峪関です。中華人民共和国国家文物局によると、全長8851.8キロに達するそうです。終点の嘉峪関からすると、私が今、見ている大通県の長城は8300キロあたりでしょうか。

こんなに遠くまで、よく来たもんだ! 青海省で見る世界遺産の万里の長城 こんなに遠くまで、よく来たもんだ! 青海省で見る世界遺産の万里の長城

青海省の長城はいつ、作られた?

甘粛省は中国の一番西にある新疆ウイグル自治区の東隣の細長い省です。明代の1372年に着工が始まった嘉峪関は、立派な3層の楼閣が残っています。石も規則正しく積まれた長城はまさに要塞です。北方異民族の侵入を防ぐ砦は険しい山肌にも作られました。嘉峪関と比べると、大通県の長城は、あまりにも整備されていないので、周囲の山々に溶け込んでいます。このまま朽ち果ててしまいそうです。いったいいつの時代の長城かと思えば、実は意外と新しい長城でした。

青海長城の知られざる歴史

青海省の省都、西寧の北に位置する大通の長城は「青海長城」と呼ばれています。明代にモンゴル系の部族が南下し、青海地区に攻め込んできました。この部族の進攻を防ぐために、建設されたそうです。文献にも嘉靖25年(1546年)に建設が始まり、万歴24年(1596年)までの51年間建設が続きました。青海省内の長城の距離は363キロにも及んでいます。嘉峪関と比べると、建設が始まった時期は170年以上も新しいのに、もっと古い時代に作られたようにも見えます。

他の長城では見られない青海長城の魅力

青海長城は、シルクロードの風景の中にひっそり佇む姿が一番の見どころです。悠久の歴史と寂寥感を感じます。青海長城への行き方ですが、まず、西寧駅前から出る大通行きのバスに乗ります。約2時間で終点の大通バスターミナルに到着です。ここからタクシーで「明長城遺址公園」まで約10分です。地元の人が行かないところなので、明長城遺址公園を知らない運転手さんもいます。必ず知っている運転手さんを探しましょう。西寧に行ったときは、観光地としての整備が進んだ長城とは異なる自然のままの青海長城を見に行くのはいかがでしょう。