「中国で最も美しい6本の国道」に選ばれた懐かしい道

真っ青な空の下、雪を頂いた祁連山脈を眺めながら走るバスの旅は、体力的にきつかった。でも、そんなものを吹き飛ばすぐらい景色は、感動ものでした。標高3000メートルの高原を突っ走ったバスの旅を思い出すと、今でもまた、行きたくなります。2018年1月10日、中国のニュースサイト「今日頭条(今日のトップニュース)」で、この道が紹介されました。「中国で最も美しい6本の国道! (全部)走れば、中国の半分を走ったのと同じ」と言う記事で紹介された6本の国道に入っていました。この道は、中国西北部の青海省西寧から祁連山脈を突っ切って、甘粛省張掖に至る国道227号線です。

万年雪をいただいた祁連山脈。227号線の旅は、山が好きな人におすすめ! 万年雪をいただいた祁連山脈。227号線の旅は、山が好きな人におすすめ!

大変だった90年代の国道227号線の旅

国道227号線と言えば、90年代のバックパッカーブームの頃から雪山と高原の景色が美しいことで知られていました。90年代の中国では、「景色が美しい=道が悪い」でした。227号線も例外ではなく、当時はほとんどが舗装されていない山道の上に、バスは古くて性能が悪かったので、本当につらかった。初めての時、張掖から乗り、全長347キロを走るのに約15時間かかりました。山越えのポイントになると、ぼろバスは、泣きたくなるぐらいのノロノロ運転。暖房もない寒いバスの中で、いったいいつ、西寧に着くのか、不安でいっぱいだったことを覚えています。

2010年に乗ったバス。90年代とは比べようもないぐらいバスが良くなったので、今は楽! 2010年に乗ったバス。90年代とは比べようもないぐらいバスが良くなったので、今は楽!

中国の歴史上の偉人も通った227号線

さて、227号線は、標高4000〜6000メートル級の祁連山脈を横切るシルクロードの南線だと言われています。前漢の張騫の第一次西域遠征、霍去病の第二次の匈奴征伐、隋の煬帝が西域征伐の際に通ったのも、この227号線です。世界史の授業で習った人物が通った歴史ある道です。西安からローマまで続くシルクロードの南線と言っても、祁連山脈の南側には、少数民族のチベット族が住んでいます。また、青海省の門源付近は、イスラム教徒の回族も多く、チベットとイスラムの両方の文化が見られます。

休憩スポットになっている青海省側の青石咀付近 休憩スポットになっている青海省側の青石咀付近

2000年以降、おもいっきり便利になった227号線の旅

90年代、張掖から西寧までの所要時間は、最短で約12時間。雨の日は、何時間かかるか、予測不能でした。2000年代になると、道路もよくなり、一気に所要約7時間に短縮。12時間時代も7時間時代も休憩場所は、青石咀と言う宿場町です。小さな商店や食堂が並ぶ通りのイスラム食堂で麺を食べたら、一気に門源、大通へと下って行きます。門源から大通にかけての農村部を抜ければ、西寧に到着。現在、張掖から西寧へは、鉄道が通っています。時速200キロの動車(高速鉄道)に乗れば、約1時間50分で到着です。バスで選ぶ人は、減ったかもしれません。でも、国道277号線から見える美しい景色は、今も変わっていないことが、今日頭条の記事でわかりました。7月頃の門源は、菜の花が美しいスポットとしても知られています。感動的に美しい景色をみたいなら、国道227号線はおすすめ!

2015年に完成した張掖西駅。シルクロードとチベット文化圏の往来が鉄道によって簡単になった 2015年に完成した張掖西駅。シルクロードとチベット文化圏の往来が鉄道によって簡単になった