主食が異なる中国の南方と北方

白くて、蒸したてはふんわり、ほのかな粉の味だけなのにおいしい! 日本風に呼ぶなら、蒸しパンに近い「饅頭(マントウ)」は中国全土で食べられる主食です。今回、初めて行った中国の東北地方でも初饅頭を体験してきました。これで中国のどこの饅頭が一番おいしいのか、私の中で結論がでました。饅頭は、小麦粉を主食とする中国北方の主食のひとつです。温暖で雨も多い南方の主食は、お米ですが、南方でも饅頭は食べられています。南方で働いている北方人も多いので、饅頭を売っているお店は、下町の市場周辺に行けば、意外と簡単に見つかります。さて、そのお味は?

饅頭はこんもり丸いのと四角いタイプの2種類。陝西省や山西省では丸いほうが多い 饅頭はこんもり丸いのと四角いタイプの2種類。陝西省や山西省では丸いほうが多い

南方で食べる饅頭はどんな味?

蒸したては、とってもおいしい饅頭なのに、南方で食べると、いまいちです。蒸し暑い南方に饅頭は合いません。中国の北方で食べると、饅頭は生地がミシッとつまっています。ギュウギュウ重い感じです。蒸したては、ふんわり軟らかいですが、翌日になると生地がしまって、かなり重くなります。しかし、このみっしり感が乾燥しているので、夏でも日陰に入るとさわやかな北方の気候に合っています。逆に南方では、暑くて食べるのが苦にならないように、生地がつまっていません。ふわっと軽い感じです。ねっとりした気候にあわせて工夫はなされてますが、元は北方の食べ物なので、やはり北方に軍配です。

陝西省北部の延安は、粉ものがおいしい町

内陸部の四川省で饅頭を食べても、北方に比べて、まだまだ軽い生地です。私が「こんなにおいしい饅頭があるんだろうか」と感動してしまうほど美味しい饅頭を食べたのは、陝西省北部です。中国の古都、西安発の1泊2日の延安の旅の途中です。延安は陝西省北部にある中国の革命の聖地と呼ばれています。夏でも涼しく、冬は連日、零度を下回る日が続く寒いところです。周辺は雨が少ない黄土高原でもあり、延安は豊かではないところですが、粉ものだけはピカイチです。生地がつまった饅頭も粉のうまみだけで食べられるほどです。そして他の地方のものとは比べようもないほど重く、1個も食べると、おかずが入らなくなるほど。もう、おなかいっぱいです。

中国で粉ものと言えば、どこが有名?

延安から東に行くと、山西省です。こちらも乾燥して、冬の寒さの厳しいところです。ここは延安と気候がほぼ同じなので、食文化も似ており、饅頭も同じ味です。中国では、陝西省と山西省が粉ものがおいしいところと言われています。中国の東北地方も粉ものが主食ですが、やはり一番おいしいのは陝西省と山西省。ツアーで中国に行くと、饅頭は朝ごはんビュッフェには必ず含まれています。世界文化遺産も多く、日本人旅行者も多い陝西省と山西省のツアーなら、きっと中国で一番おいしい饅頭を味わえますよ!