私のとっておきのお店をご紹介します!

香港のサードウェーブコーヒーを訪ね歩く旅は、いよいよあと1店のご紹介を残すのみになりました。「おすすめ名店レポート編」に書いてきたお店は、どこもおいしくて素晴らしいお店ばかりです。しかしここは、そのどこよりも強く個性を打ち出した名店。場所はやはり上環で、他の場所への店舗展開はしていません。「Brew Bros Coffee」というとても小さなお店です。やはりここへも、日を変えて2回訪問してみました。

インタビューに答えてくれた店主の小野さん インタビューに答えてくれた店主の小野さん

開店と同時に続々と常連さんがやってきます

朝8時の開店と同時に、常連客が次々とやってきます。ラテを持ち帰ったり店内で朝食をとったりしているのは他店と同じ風景ですが、驚くのは、ここがまだ2014年5月開業の新規店だということ。たった1年足らずでこれほどの常連客を集めるとは、実力のほどがうかがえます。2回とも、フィルターでハンドドリップしてもらいました。明るい水色(すいしょく)のコーヒーは美しいフォルムのビーカーに入っています。これを薄手のグラスに移して飲みます。

酸っぱさに驚きながらも、また飲みたくなる味

味の特徴は、「ビックリするほど、酸っぱい!」これほど酸味が強いコーヒーは生まれて初めてです。私は酸っぱいコーヒーが苦手で、ふだんは酸味のほとんどない、苦味の勝ったものばかりを飲んでいます。ところがここのコーヒーは、ハッと息を呑むほど酸っぱいのに、少しも嫌な酸っぱさではないのです。目から鱗が落ちる経験でした。さっそくマスターらしき人に取材を申し込んでみると、返事がいきなり日本語に。香港人だと思い込んでいましたが、日本人バリスタだったのですね。おかげで、たくさんインタビューができましたよ。

香港にいながらオーストラリアの味わいを感じるカフェ

Brew Bros Coffee の店主でありバリスタである小野さんに、たくさんインタビューをさせてもらえました。小野さんは、オーストラリアで2年間バリスタの勉強をしてきたそうです。そこで香港人女性と出会い結婚して、香港でオーストラリアスタイルのカフェを開業しました。オーストラリアはアメリカとはまたちがったカフェ文化が発達していて、お気に入りのカフェに、同じお客さんがコーヒーを日に3回も4回も買いに来るとか。小野さんは、そんなふうに毎日通ってきてくれるお店を作りたいと考えたそうです。その目標は、私の見たところ、すでに十分に達成されていました。(後編に続く)