- 神谷
- 東京都在住。漫然とさすらっていた学生時代の旅から、テーマのある旅へとスタイルが移りました。現在は「その国と日本とのつながり」を頭に置いて旅をしています。地を這う旅からリゾート、自然観察、文学、アート、建築を追う旅までなんでもテーマにして書きます。旅と同じくらい文章を書くのが大好き。お楽しみに!
出発エリアをに変更しました。
「取材するから写真を撮らせて」と頼むと、この笑顔!
香港のクラフトビール、前編からの続きです。日曜日の夕方、「ラウンドハウス」の店内では、あふれんばかりのお客さんが楽しげにグラスを傾けていました。皆さんTシャツに短パンといった軽装。中環(セントラル)や金鐘(アドミラルティ)あたりで働く在住外国人が多いのでしょう。週末の最後の時間をここで過ごし、明日からまた一週間働こうというわけですね。私は在住ではなくただの旅行者ですから、スタッフの皆さんに注文の仕方を尋ねてみます。
私はカウンター席に座りました。目の前には、この店の自慢、24のタップ(ビールサーバーの注ぎ口)がずらり。圧巻です……! その上に、黒板で今日飲めるビールが書かれています。興奮で目が泳いでしまいますが、「香港のクラフトビールを飲む」という当初の目的を思い出し、メイド・イン・ホンコンのビールをピックアップしていきます。しかし、思っていたよりたくさん香港製ビールが入っているので、またも困ってしまいます。
「少しずつ試してみたいなら、好きなものを最高6種類まで選べるセットがいいよ」と言われました。利き酒セットのようなシステムですね。各々のビールに関してのより詳しい説明や人気度が記載されているタブレットも渡されるので、それを参考にして、香港製だけを6種類ピックアップました。他にも、アメリカ、中国、カナダ、韓国、デンマーク、オーストラリアなどなど、各国のクラフトビールのタップがあり、目移りしてしまいました。瓶ビールも用意されていて、日本の「COEDO」ビールも置いてありました。
さて、ワクワクの「利きビールセット」で6種類の香港クラフトビールがやってきました! うーん、どれもおいしいです! 初めは、「暑くて喉が渇いているから、なんでもおいしく感じるのかな?」と思いましたが、気を落ち着けて一口ずつ次々に飲み比べてみても、やっぱりどれもおいしいです。全体に、しっかりと芯の通った重めのボディーは共通しています。私の好きなビールのタイプです。一方、フレーバーは華やかなもの、苦味の強いもの、酸味の強いものなど個性が立っています。私は、中でも「ヤングマスター(「少爺」と書きます)」社の、「Rye On Wood Specialty Grain」が好みで、これを単独で1パイントお代わりしました。
おつまみにはピクルスのフライと自家製ソーセージを頼んでみましたが、当然おいしくてビールにピッタリ。フィリピン人だという二人のホールスタッフはとても気さくで、常連さんからビールをおごってもらっては飲みながら働いています。夜が更けてくるとお客さんも引け、のんびりしたムードになりました。これが金曜や土曜なら、もっと遅くまでにぎわっていることでしょう。在住の人も旅行者もみんなハッピーになれる、気持ちのいい店でした。もしあなたが香港クラフトビールパブを訪ね歩くなら、まずはここを出発点としてみることをおすすめしますよ!
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2016/05/12)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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