プライベート・ダイニングにも、メールで準備万端

次に、私が香港で行きつけにしている、プライベート・ダイニングの「法租界」。当たびナレでも徹底レポを書いたことがあります(https://www.ab-road.net/asia/hong_kong/hong_kong/guide/gourmet/12314.html)。夫も一緒に、3人で訪問しました。こちらもメールで予約を入れる際に、「初めて息子を連れて行きますが、彼はフレンチのコックで、貴店の料理に多大な興味を持っていますからよろしく」と一言添えておきました。5ヶ月前にも来た法租界ですが、その短い間に、近くのショップが入れ替わったりしていて、あいかわらずの商売激戦区ぶりです。さすがランカイフォンのど真ん中。

法租界は、完全おまかせコース仕立てです 法租界は、完全おまかせコース仕立てです

食べながら解説を聞けるのがありがたい!(息子ですが)

法租界は、何度行っても「飽きた」ということがないレストランです。コースのどれもが、ひたすら驚きに満ちているのです。しかし、料理の素人の私や夫は「おいしい! こんなの食べたことない!」と叫ぶのが関の山。残念なことに、そのおいしさを言葉で表現できないのです。もう何度も通っているのに、今回プロのコックを連れて行ってみて初めて、ここの味が理解できた気がします。口に入れると瞬時に、構築された味を分析して解説してくれるからです。

しっかり中華、そしてしっかりフレンチな味わい しっかり中華、そしてしっかりフレンチな味わい

香港という土地が生んだ究極のフュージョンを感じ取れます

息子が言うには、法租界の料理は上海料理とフランス料理が完璧に「1対1」であるところがポイントだそうです。ふつう、「創作料理」とか「フュージョン料理」というものは、どちらかに寄って結局中途半端になってしまうことがほとんど。もしくはアイデンティティー(フレンチ出身とか、日本人だとか)のプライドに縛られ、無意識のうちにそのセオリーで作ろうとするから、つまらないものしか作れない。ここはそんなプライドから完全に自由。そこが凄い。これぞ香港!……ということを、熱を込めて話していました。

左側の黒いものは「わかめ」です 左側の黒いものは「わかめ」です

スタッフの丁寧な応対に、さらに感動

そんな息子の感激ぶりにほだされたのか(?)、サービススタッフは大変熱心に、料理の解説などをしてくれました。息子の卒業した調理師学校の発行している本を、「ぼくもよく読んでいるんだ」と教えてくれ、紙に学校名や「懐石料理」という字を漢字で書いてくれたりしました。英語が上手じゃないことなんて、関係ないんですね。感動しながら食べ、同時に冷静に味を分析している態度は、ちゃんとスタッフに伝わっているのです。いつも以上に、すてきな夜を過ごせましたよ。(その3に続く)

麺は韓国の麺を使っているそうです 麺は韓国の麺を使っているそうです