大学を訪れることの楽しさは?

海外旅行に行くと、グルメや世界遺産探訪も楽しいですが、私はそこにある名門大学に足を運ぶのが好きです。その国の未来を担う、優秀な若者の息吹を感じることで、ますますその国が親しく感じられ、好きになるからです。香港の郊外にある「香港科技大学」は、2013年)のQSアジア大学ランキングで、香港大学やシンガポール国立大学を抜き、見事1位になった超名門校。「科技」という名前ですが人文社会科学系も整っている総合大学です。この大学のキャンパスを訪ねてみました。

アジアきっての名門大学、香港科技大学探訪 アジアきっての名門大学、香港科技大学探訪

いざ、環境抜群のキャンパスへ!

行き方はいろいろありますが、代表的な方法は、MTR将軍澳線の坑口駅まで行き、そこからミニバスで終点まで行くというルート。清水湾という、香港でも有数の水のきれいな海水浴場へ向かう途中にキャンパスが位置しているので、これ以外にもバス路線は充実しています。私が訪れたときは小雨の降る夕方だったため、せっかくの近代的な建築は深い霧の中に沈んでいました。しかし、晴れ渡る青空の写真を見て思い描いていたイメージとはまたちがった趣がありました。

中心部の喧噪とは無縁の場

古くから名門として名高い香港大学の歴史ある雰囲気と異なり、この大学は創立が1991年と新しいため、建物はガラスを多用した明るく開放的なつくりです。銀行、スポーツセンター、バーベキュー場、もちろん図書館や食堂、学生寮もあります。この、校舎から学生寮へ通じる通路はガラスの三角屋根になっていて、ちょっとパリのパサージュのような雰囲気です。陽が落ちた後に校舎の上階から眺めてみると、このガラスの通路が暗闇にぼーっと浮かび上がって幻想的でした。ネオンの輝く中心部からは想像もつかない深い闇。闇の中、「ここが香港の、そしてアジアの頭脳が育っていく場なのだなあ」と考えていると、部外者の私を奇異の目で見ることもなくすれちがっていく学生さんたちの姿が頼もしく感じられました。

懐かしくもドキドキの、学食体験

学生さんをさらに間近で感じたくて、学生食堂で夕食にしてみました。私が入ったのはセルフサービスの食堂でしたが、味は本格的な中華料理(本格的というのも変ですが)! 野菜たっぷりの定食で、とくに麻婆茄子が絶品でした。広々とした食堂は、食事時になると空席を見つけるのも一苦労。日本人の学生は見当たりませんでしたが、世界各国の若者が集まっていると一目で分かります(イスラム教徒のためにハラルフードも置いてありました)。彼らがトレーを持ちながら「ここ空いてるかな?」「ハロー、ガールズ!」などとにこやかに言葉を交わしている様子は、まるでテレビドラマのワンシーンのようです。「いかにも香港」という街中から遠く離れた新しいキャンパスだからこそ漂う、どこか無国籍で自由な空気を思いきり吸い込むことができました。グルメや夜景を楽しむ香港もすてきですが、時には足を伸ばして郊外のキャンパスを訪れてみてはいかがでしょうか。きっと貴重な体験になるでしょう!