香港の巨大団地群は、わざわざ見に行く価値が十分!

旅が大好き、そして旅行ガイドブックも大好き。いつも旅先のガイドブックを隅から隅まで熟読する私ですが、香港のガイドブックにまず載ってこないテーマがあります。それは「巨大団地群を見に行く旅」。団地は日本にだっていくらでもあります。わざわざ海外旅行で見に行くほどのものでしょうか? ええ、香港の団地群にはその価値があると思います。香港好き、建築好きなら行ってみましょう!

天を衝くほどの高層団地に口あんぐり 天を衝くほどの高層団地に口あんぐり

団地ごとに個性があり、見比べるのが楽しい!

なぜガイドブックに団地群見学特集が載らないのか不思議なくらい、香港の団地群は魅力的。日本人の常識をひっくり返すその高さ、カラフルな色使い、崩れ落ちそうなほどボロボロなものもあれば真新しいものもあり、住むのはちょっと遠慮したいけれど見ている分には胸躍る、ダイナミックな景観なのです。香港中にいくつもあるフォトジェニックな団地群の中でも、最も歴史ある団地群といえば、「セクキプメイ」。ここは、香港で初めて作られた公団住宅なんですよ。

団地の歴史を知るとますます興味が湧きます

MTRセクキプメイ駅を出て、次々と現れる圧倒的な高層団地群を見上げながら歩き回っていると、街角にかわいいイラスト入りの看板がいくつも見つかります。中国語と英語で、この団地群が形成された由来を説明しているのです。それによれば、セクキプメイに人が住み始めたのは1940年代。中国大陸の内戦激化により、多くの人が香港に逃げてきて住み着いたそうです。ところが、1953年にこの辺りで大火事が発生し、5万人以上の人が住む場所を失ってしまいました。そこで香港政府がここに公団住宅を建てることになったのです。初めて完成した公団住宅は、現在では「美荷楼(メイホーハウス)」という名前のユースホステルに改築されています。1954年から始まった団地建設により、団地の数は全部で26棟になりました。

気づけばあなたも団地マニアになるかも!

メイホーハウスに併設されている、往時の姿をふりかえる歴史博物館も必見ですが、さらに本物の生きている団地群を見たいなら、すぐそばのセクキプメイまで足を延ばすことをおすすめします。新しく建った巨大団地は赤や黄色などのパステル調に彩られ、町全体がカラフル。中心部とはちがう、ゆったりした時間が流れています。団地群のグランドフロアにある街市(屋内市場)をのぞけば、これほどの巨大団地に住んでいてもやはり人の生活は同じだ、としみじみしますよ。ガイドブックには載らない「団地見学」へ、行ってみましょう。