マンドゥの宿泊事情

村から2kmほど南に下った所に500m四方ぐらいの池があり、それに面して政府系のホテルがあります。外国からのツアー客はここに泊まっているようです。マンドゥで問題なのは、ホテルの数が少ないことです。村の中心部には巡礼者向けの1泊500円以下の安宿が2軒と、いささかオーバーチャージ気味の中級ホテル(4000円程度)の3軒があるのみ。1kmぐらい離れた北側に1泊2000円から4000円程度のロッジが2軒、そして南側2kmにこの政府系のホテルともう1軒の中級ホテルがあるだけです。この政府系のホテルも宿泊料金は3000円から4000円と高くはないのですが、他のホテルの客室数が10室程度なのに対して20室以上あるので、グループが泊まっているのでしょう。またここのホテルのレストランは、マンドゥの村で唯一アルコール飲料を提供しているレストランです。私もおいしいビールを飲みたい所ですが(笑)、先を急ぎましょう。

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バッハドゥールとルプマティの悲恋物語

このホテルを過ぎてさらに2〜3km行くと、小さな宮殿と丘の上の離宮の2つの建物が見えてきます。宮殿のほうはバス・バッハトゥール宮殿といい、マンドゥ最後の領主であるバッハドゥールが住んでいた建物です。そしてこの宮殿から数百メートル先の丘上にあるのが、そのバッハドゥールが愛した女性の名がついたルプマティの離宮です。私も今回知ったのですが、このバッハドゥールとルプマティの恋物語は、インドではかなり有名な話のようです。バッハドゥールは歴代のマンドゥの王や領主同様、イスラム教徒でした。しかし彼はヒンドゥー教徒の羊飼いの娘ルプマティに恋をします。幸せに暮らした2人でしたが、やがてアクバル率いるムガル帝国の軍がこの地にやってきます。戦いを挑んだバッハドゥールですが、多勢に無勢で敗れて、マンドゥから敗走してしまいます。そしてルプマティはアクバル軍に捕らえられ、服毒自殺をしてしまうのです。

平野を見下ろす離宮

そんな伝説があるためか、ルプマティの離宮はインド人観光客に大人気でした。観光客がそれほど多くないマンドゥでしたが、それでもここが一番、多かったかもしれません。離宮は崖上に立っています。崖の高さは365m。離宮の上に立つと、眼下には広々とした平野が広がり、遠くのほうまで見渡せます。もともとこの建物は監視塔として建てられたそうです。しかしあまりにも眺めがいいので、ルプマティがここから平野やバッハドゥールの宮殿を毎日眺めていたという言い伝えが残っています。

バオバブの木が生える大地へ

ルプマティの離宮に立つと、平野から心地よい風が吹いてきます。かつては栄えた城塞都市ですが、今では小さな農村になってしまったマンドゥ。せわしいない場所が多いインドですが、ここは人々ものんびりしており、心からくつろげる場所です。できれば次のインドの旅のプランに、マンドゥを加えてみて下さい。きっと満足するはずですよ。あ、あと、マンドゥには数百本あると言われるバオバブの木が道端に植わっています。昔、イランから伝わったものだとか。これも必見の風景です。