距離によって印象が異なるタージマハル

歩きながらどんどんタージマハルに近づいて行くと、見慣れていた写真の風景とは少しずつ感じが異なってくるのがよくわかるでしょう。写真では必ず映り込んでいる、霊廟の外側に配置された4本のミナレット(尖塔)が視界から消えると、タージマハルからはそれまでの優雅さが消え、どっしりとした重量感を感じられるようになります。高さ7mの基壇の上にある霊廟の高さは58m。4本のミナレットはそれよりわずかに低く造られ、遠くからは見た目に絶妙のバランスを作っていたのです。試しに写真に指を置いてミナレットを消してみたら、何だかタージマハルがさびしい感じになりませんか?

世界遺産のタージマハルはどうやって観光する? 私が徹底ガイド致しましょう! その3 世界遺産のタージマハルはどうやって観光する? 私が徹底ガイド致しましょう! その3

霊廟の外観を解説してみましょう!

靴を脱いで、基壇の上に上がりましょう。基壇の上は白い大理石が敷き詰められています、ここまでくれば霊廟は目の前です。霊廟の形は、正方形の四隅を切り落としたような変則的な八角形をしています。基壇の上に立ち、霊廟を見上げると、遠くからは軽く乗っているように見たドームも幾分重々しく見えます。壁面の四方には、飾りアーチが付いた門が、それをつなぐ面には同じ形をした小さなアーチが上下に2つ並んでいます。どの面から見ても大体同じに見えるのが、イスラム建築の特徴です。ここでは反復されるアーチと装飾された幾何学模様に、目を奪われるでしょう。壁面の装飾には、ペルシャなどから取り寄せた色の付いた貴石が使われています。白一色ではないのですね。

霊廟の中に入ってみると、そこにあるのは…

門をくぐって霊廟の中に入ってみましょう。意外にシンプルです。中央にあるのが、ムムターズ・マハルの棺です。「ムムターズ」の「ムム」が取れて、「ターズマハル」となり、それが「タージマハル」という名になったといわれています。ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンの愛妃で、14人目の子供を産んだ時の産褥熱で、37歳で亡くなったといわれています。その隣にあるのが皇帝シャー・ジャハーンの棺です。(その4へ続く)