アグラ観光はタージ・マハルだけではない

北インドにある都市アグラは、ムガル帝国時代の都。たいていの観光客はタージ・マハルが目的で、そのほかにはその近くにあるムガル皇帝の居城のアグラ城、郊外にあるアクバル帝が築いた都のファープル・スィークリーを見学する程度。1泊して他の町に移動するか、あるいはデリーから日帰り観光で済ませてしまう人もいます。今回、アグラのゲストハウスのオーナーたちと話したところ、今は昔みたいにアグラに連泊する人は少なくなっているとのことでした。入場料の値上がりもそれに関係しているでしょう。今は見どころの入場料がいちいち高いので、小さな見どころまで行っていられないのです。今回ご紹介するのは、アグラから気軽に日帰りできる見どころです。タージ・マハルを見て移動ではなく、もう1泊してみてはどうでしょう。

国立公園内ではこんなフクロウを見かけることも 国立公園内ではこんなフクロウを見かけることも

たまにはインドで自然観察を。渡り鳥の楽園へ

インドには多くの国立公園がありますが、アグラから西へバスで1時間半ほどのところにある町、バラトプルにあるケオラデオ・ガーナ国立公園は、渡り鳥の楽園として知られています。1985年には、ユネスコの世界遺産にも登録されました。ここはもともとこの地方を治めるマハラジャの狩猟地でした。広大な湿地帯には、毎年冬になるとシベリアなどの北方から多くの渡り鳥が訪れます。イギリス植民地時代には、イギリス人の役人もハンティングによくやってきたそうです。インド独立後は野鳥の保護区となり、次いで国立公園になりました。バラトプルはアグラとジャイプールという2つの大きな都市の間にあるので、双方から頻繁に出ているバスで行くことができます。国立公園の入り口は、町の外れ。バスターミナルから三輪タクシーのリクシャーを拾って10分、もしくは幹線道路に入り口があるので、バスの運転手に行って降ろしてもらいましょう。

訪れるベストシーズンは、渡り鳥の季節の冬

この国立公園は一年中オープンしていますが、行くなら渡り鳥がやってくる11〜3月上旬くらいに訪れるのがいいです。4〜6月は酷暑の季節で日中温度は40度を超しますし、7〜9月は雨期で鳥の観察には適していません。私が訪れたのは、ベストシーズンの2月でした。園内は広く、チケット売り場から最初の湿地帯まで出るのに2kmもありますが、環境保護のため一般車両の通行は禁止されています。ではどうやって回るかというと、“徒歩”もできますが、人がこぐサイクルリクシャー(人力三輪タクシー)か、レンタサイクルの利用になります。公園には専任のサイクルリクシャーがいて、料金も1時間150ルピー(約300円)と決められています。ただし、入り口から湿地帯に行くまで20分ぐらいかかるので、2〜3時間コースでチャーターという感じですね。(後編に続く)