インドの各都市でメトロの建設が計画されている

現在、インドでは各地で「メトロ」の建設が進んでいます。インドでは大都市でも、市内の移動手段が車やバス、あるいは郊外列車などの地上交通しかないところが多く、2000年代以降は車の増加に道路の整備が追いつかず、朝夕の通勤時間帯の渋滞はひどいものでした。そこで各都市で「メトロ(都市高速鉄道)」の建設が計画されましたが、どこも開通まではなかなか遠い道のりでした。日本で「メトロ」というと「地下鉄」をほぼ意味しますが、インドでは町の中心部は地下を走りますが、それ以外は高架鉄道が主になります。今回は南インドのベンガルールにできたメトロを紹介します。

2011年に開通したバンガロール・メトロ。これは開通当時の「MGロード」駅で、高架の部分 2011年に開通したバンガロール・メトロ。これは開通当時の「MGロード」駅で、高架の部分

急成長した南インドの大都市ベンガルール

かつて「バンガロール」と呼ばれた南インドのカルナータカ州の州都、ベンガルール。標高1000m近いデカン高原にあるので、インドの他都市に比べると暑さは厳しくなく、英領時代はイギリス人の避暑地でした。このベンガルールが大きく発展したのは、2000年代以降のこと。ここに置かれた大学の数や識字率の高さもあり、外国企業も進出し、ITやハイテク産業が盛んになりました。その結果、2000年代には10年で都市人口が1.5倍に増え、現在の都市部人口は800万人。人口増加率では、インドでもトップクラスになります。これは周辺の州からも仕事を求めて人が集まってきたこともあります。しかし人口の増加とともにそれを運ぶ交通が追いつかなくなり、メトロの建設が急ピッチで進むことになるのです。

東西南北を結ぶメトロが計画されるが

私が初めてベンガルールに行った頃2000年代の初めは、町の名前はまだバンガロール(2006年に改名)でした。当時、市内を走るマイカーはまだ少なかったのですが、今や日本と変わらないほど多いです。メトロの建設は早くから計画されていましたが、工事が始まったのはようやく2007年になってからでした。計画では、路線は2つで、市内の東西を走るパープルラインと南北を走るグリーンラインが、市内交通の中心であるケンペゴウダ・バスステーション(市内バスと郊外バスの両方のターミナルがある)の地下で交わるようになっています。駅の総数は41で、これによって市内移動だけでなく、郊外から速やかに人を運べるはずでした。(その2に続く)