都会はサリー姿の女性が激減

今回の旅行ではデリーとその近郊にしか行っていないため、あくまでも都会を歩いての印象ですが、サリー姿の女性が確実に減りました。もともと、デリーのあたりはパンジャビ・スーツ(チュニック丈のブラウスとズボン、ショールのセット)を着る人が多かったのですが、若い女性は洋服を着ている人がぐっと増えていました。服装もグローバル化しているのでしょう。デリーでも観光地へ行くと、地方からデリー観光に来た“おのぼりさん”や、晴れ着としてよそ行き用のサリーを着ている人はいます。また、高級マンションなどでは家政婦さんが普段着のサリーを着ていたりします。

目に鮮やかな赤いサリーは、アグラ城の観光客 目に鮮やかな赤いサリーは、アグラ城の観光客

サリーは日本の着物のような存在に

日本人がイメージするインド人女性の姿は、やっぱりサリー姿でしょう。しかし、サリーは徐々に、パーティードレスとして、また礼装として、もしくは年配の方の普段着として着るものへと変わりつつあります。そして、初潮を迎え大人の女性になった娘さんに、親が「ファースト・サリー」をプレゼントする行事も行われているそうですよ。しかし、都会の若い女の子は、サリーを一人で着られない人も増えているということです。なんだかこれは、どこかの国の女性の服とそっくり? そう、まるで日本の「着物」のような位置付けですね。

ご年配の方は、さすがサリーを着慣れています ご年配の方は、さすがサリーを着慣れています

「ドゥパタ」があって初めて完成する「パンジャビ・スーツ」

さて、サリーよりは着るのがはるかに楽な民族衣装が「パンジャビ・スーツ」。もとはインド北西部のパンジャーブ地方の衣装です。さてこのパンジャビ・スーツは、長いブラウスと長ズボンのセットはわかるとして、さらに「ドゥパタ」という長い布を着けるのが決まりなのです。これには、女性の胸元を隠すという宗教的な意味合いがあります。たしかに、ブラウスとズボンだけよりも、ドゥパタをひらりと翻して歩く女性は美しくカッコよく見えると思います。

帽子の女性の、白っぽい布がドゥパタ 帽子の女性の、白っぽい布がドゥパタ

都会的なドゥパタの掛け方はクール!

このドゥパタの掛け方にも時代が表れていて、かつては胸元にたっぷりと布地を持ってきて、両端を両肩の後ろに垂らすというのが一般的でした。元来の「バストのラインを隠す」目的に適っています。しかし、今の都会の女性はしばしば「右肩に引っ掛けるだけ」というスタイルをとっています。右肩に、ただ前から後ろに長く垂れているだけです。防寒にもならず、服の機能性からみても邪魔なだけのように思えます。しかし、ちょっとカッコいいのは事実。これは「胸を隠すなんて古臭いことはしないわ」という、現代の都会的なファッションだそうですよ。次回は、旅行者が必ず飲むもの、ミネラルウォーター今昔です。(その3に続く)

メトロのポスター。ドゥパタの掛け方が都会的 メトロのポスター。ドゥパタの掛け方が都会的