トゥグルク朝の都、それがトゥグラカバードです

廃墟が好きなあなた。デリー郊外にある、「トゥグラカバード」へ行ってみましょう。デリーには観光名所が数多くあり、市内だけでも見応えはたっぷりなのですが、本物の廃墟は、博物館やモスクなどとは別の趣がありますよ。トゥグラカバードは観光地としてはまだまだマイナーな場所ですが、その名前から、デリー=スルタン朝のトゥグルク朝を連想した人もいるでしょう。ここはまさしく、トゥグルク朝の都城の跡なのです。1321年に造られたと言われています。

「ザ・廃墟!」というムード満点です 「ザ・廃墟!」というムード満点です

行き方はいろいろあります

この遺跡は、メトロのどの駅からも遠いので、オートリキシャなどで行きます。もしも「トゥグラカバード」と言ってもドライバーに通じない場合は、「トゥグラカ・キラー(「城」の意味)」または「トゥグラカバード・フォート」と言ってみれば通じると思います。メトロのバイオレットラインの「TUGHLAKABAD(トゥグラカバード)」駅、「MOHAN ESTATE(モーハン・エステート)」駅、「BADARPUR BORDER(バダルプル・ボーダー)」駅の3駅のどこからも、だいたい同じくらいの距離です。それらの駅から、オートリキシャなら50〜100ルピー(2016年現在、約85〜170円)、乗り合いオートなら10ルピー(約17円)で行けます。私は、行きはオート、帰りは乗り合いオートをうまく捕まえられたので、それで帰りました。

入り口にはサルがいっぱいいました 入り口にはサルがいっぱいいました

これから本格的な観光名所になる場所?

入場料は200ルピー(約340円)です。以前は100ルピーだったのですが、最近値上げされました。入り口に小さなチケットオフィスがあり、そこでチケットを買います。入場してみての第一印象は「予想よりもきちんと整備されている」ということでした。英語とヒンディー語の立派な解説板が設置されていて、足元の階段や城壁の石組みもしっかりしています。もとはボロボロだった廃墟を、修復しているのです。ここを観光名所として整備しようという意志が感じられます。とはいえ、群れなすサルたちは、観光地によくいるような馴れ馴れしく凶暴なサルとはちがって、私の姿を見るとサッと逃げて行きます。まだあまり人擦れしていないようです。さあ、では中に入ってみましょう!

小さいですがチケットオフィスはここ 小さいですがチケットオフィスはここ

整備されていたのは、最初だけでした

こんなにきれいに整備されているなら、見て回るのは簡単かな……と思っていましたが、補修されていたのは入り口付近のほんの一部だけでした。歩きやすく整備された歩道を進むうち、あっという間に、本格的な廃墟の真っ只中へ。観光客はちらほらとしかいないので、だんだん心細くなってきます。しかし、けもの道のような未整備の道を歩き、心細さが増してくるにつれ、本物の廃墟が持つ迫力も、だんだんと増してくるのです。(後編に続く)

出来立てのようにきれいな解説板 出来立てのようにきれいな解説板