2013年に新たに加えられたインドの世界遺産

毎年増え続けて行く世界遺産。2013年もいくつかの名所旧跡が世界遺産登録されました。そのうちのひとつが、インドの「ラジャスタンの丘陵城塞群」です。インド北西部にあるラジャスタン州は、「風の宮殿」で有名なジャイプールを州都とする、日本の総面積から九州を除いたぐらいの広さの、インド最大の面積を持つ大きな州です。この州は独立までイギリスの庇護のもと、多くの藩王国に分かれていたため、今でも各地に宮殿や城がたくさん残っているのです。平野や砂漠以外にも、乾燥してゴツゴツとした岩肌が浮き出た丘陵が連なり、そうした丘や低い山の頂上に、戦乱に明け暮れた10〜15世紀に建てられた城塞を見かけます。今回、その中から特に6つが選ばれて、世界遺産に登録されたのです。

2014年、インドのおすすめは? 世界遺産になったラジャスタンの城めぐり その1 2014年、インドのおすすめは? 世界遺産になったラジャスタンの城めぐり その1

観光コースの定番のアンベール城

その6つとは、アンベール城、ランタンポール城、チットールガル城、ガグロン城、クンバルガール城、ジャイサルメール城です。この6つの城巡りが、今後、インドの観光名所として人気が出ると思うので、要チェックですよ! 私はそのうちの4つに行きました。すでに有名で、たいていの観光コースに組み込まれているのがアンベール城でしょう。ジャイプールの町からわずか12kmの郊外にあり、地元ではアーメール城と呼ばれています。ここはジャイプールのマハラージャのサワイー・マン・シンが17世紀に作った宮殿で、戦いのための城というより、居城としての役割が強いものでした。そのため、宮殿内の装飾がすばらしく、観光客の目を楽しませるものになっています。この城については見どころが多いので、別の機会にたっぷり書こうと思います。

トラが棲む国立公園の中にあるランタンボール城

そのジャイプールから南へ約80km、サワイマドプールという町から8km離れたランタンボール国立公園にあるのが、ランタンボール城です。この国立公園はもともとジャイプールのマハラージャの狩猟地だったため、今でも自然が良く残り、インド有数のトラ保護区として知られています。その中にある崖の上に、このランタンポール城があります。この城を作ったのは10世紀のこの地方の領主で、大砲や銃が登場する以前のいかにも“中世の城”といった荒々しさがこの城の魅力です。今回行ってみると城の中にあるガネーシャ寺院が有名なお寺らしく、トラ目当てのサファリよりこちらが参拝のインド人たちでいっぱいでした。城だけなら入場料もかからず(そこまでのジープ代はかかりますが)、他の城のように過剰な修復もされていないので、往事の姿をよく残しているのが魅力です。