インドのドリンクといえばラッシーですが

みなさん、インド料理のレストランで、ドリンクは何を選びますか? ヨーグルトを使った“ラッシー”をオーダーする方も多いのではないでしょうか。本場インドでは、ダヒーと呼ばれるプレーンヨーグルトに水を加え、攪拌して作られます。今ではミキサーで手軽に作る店がほとんどですが、素焼きの壺の中にダヒーと水を入れて木の棒で攪拌する、昔からの手法で作る店もまだまだ目にすることができます。以前、聖地バラナシの絶品ラッシーについてご紹介したことがありましたが(「グルメ対決 乳製品の美味しい町はどこ? [ベナレス編]」参照)、今回は砂漠の町ジョドプールで出合ったラッシーについてお話ししましょう。

はじめて食べたラジャスターンのラッシーは、カルダモンの風味 はじめて食べたラジャスターンのラッシーは、カルダモンの風味

ジョドプールで一押しのラッシー屋

インドの西に広がるタール砂漠の入り口にある町、ジョドプールは、丘の上に聳える壮麗な城塞メヘラーンガル砦と、“ブルーシティ”と称される、建物の外壁が青く塗られた旧市街の町並みで知られています。人気マンガのモデルとなったことで、バックパッカーたちの間でも一躍有名になりました。さて、先日ジョドプールを久しぶりに訪れたときのことです。宿のオーナーに、この町でおすすめの美味しいものは何か尋ねてみると、彼が教えてくれたのは、時計塔の広場にある一軒のラッシー屋でした。

オーダーするのはマカニヤラッシー一択で

その店は、時計塔広場の南門にありました。広場から南門に向かって左側にある小さな店で、看板には「Shri Mishrilal Hotel」と書かれています。インドでは食堂やレストランも“ホテル”ということがあるんですね(もちろん宿泊施設もホテルです。紛らわしい! )。店に入ると、レジの上に写真入りのメニューの看板が掲げてありますが、ここで頼むべきは「マカニヤラッシーMakhaniya Lassi」一択です。お値段は一杯30ルピー(約50円)。レジでオーダーして席についてみると、周りはみんな地元の人たち。そして全員がマカニヤラッシーを食べています。

ラッシーの概念を超えた濃厚スイーツ

運ばれてきたのはグラスに入った黄色いラッシーで、グラスのふちには白い乳脂肪のかたまりのようなクリームがひとかけ載っています。スプーンですくうとかなり濃い目で、日本で流行ったギリシャ風ヨーグルトみたい。飲み物というよりは“食べるラッシー”です。黄色い色はサフランの色で、味はかなり甘め。ほんのりとカルダモンの風味が感じられました。調べてみると、このスパイス入り食べるヨーグルト、マカニヤラッシーは、ジョドプールやジャイサルメールなどラジャスターン地方の名物なのだとか。ラッシーの概念を変える新しい味との出合いでした。ジョドプールを訪れたら外せない、ご当地ラッシーです。