バングラ型ヒンドゥー寺院って何?

インドのヒンドゥー寺院にもいろいろなタイプがあります。南インドではゴプラムというタワー型が主流ですが、インド東部のベンガル地方にはバングラ型というタイプがあります。ベンガル地方は雨が多い地域で、農家のわらぶき屋根は、雨水が落ちやすいように屋根の四隅が垂れ下がっており、軒がゆるいアーチを描いています。この独特な形を寺院のデザインに取り入れたものが「バングラ型」と呼ばれています。これはインド北部で大流行し、イスラム王朝のデリーの宮殿にも、このデザインが取り入れられました。

バングラ型ヒンドゥー寺院のテーマパーク、ビシュヌプルを散策 バングラ型ヒンドゥー寺院のテーマパーク、ビシュヌプルを散策

信仰の篤い領主がつくりあげたバングラ型寺院のテーマパーク

インドの西ベンガル州にビシュヌプルという町があります。コルカタから北東約130kmのところです。ここにバングラ型寺院が20院ほど集まっています。日本のように寺社町だったわけではなく、17世紀頃この地の領主だったマッラ家がヒンドゥー教の信仰篤い領主で、たくさんの寺院を建立したといわれています。たった一家族の領主がこれほど多くの寺院を1カ所に建てるなんて、さすがインドですね。それが今でも残されていて、バングラ型ヒンドゥー寺院のテーマパークのようになっているのです。それじゃ、ちょっとひとまわりしてみましょうか。ここは美しい芝生が敷き詰められて、インドとは思えないほどの清潔さです。

テラコッタのレリーフが美しいシャヤムライ寺院

たくさんあるなかで、特におすすめの寺院を2つ紹介します。1つ目は1656年に建てられたジョル・バングラ寺院です。これはバングラ型寺院を2つ重ねたような形になっています。ゆったりとした屋根の曲線がユーモラスな感じで、いわばバングラ型寺院の代表例といえるでしょう。2つ目は、5つの塔を持つシャヤムライ寺院です。ビシュヌプル最大の寺院ですが、注目は壁面のテラコッタ製のレリーフです。細かなレリーフが壁面にびっしりと施され、それが大きな寺院全体を覆っている様は圧巻です。園内は歩いてまわれるほどの広さです。インドの喧噪に疲れたら、ここをゆっくり散策することをお勧めします。