「爪切り」は持っていく派ですか?

旅の終わり頃、男子大学生が2週間ほどの旅程だったのに「爪が伸びちゃった。爪切りを持ってきてないのに」と言ってきました。私はもちろんちゃんと持ってきていたので貸してあげました。「家で爪をうんと深爪にしてきたから、2週間くらい大丈夫だと思ってた。一つでも持ち物を減らそうとして」と言いつつ、私の爪切りを使って「あ〜さっぱりした!」とにっこり。自分はなにも持ってこなくても、旅先で知り合った人から借りられる。これも「スタイル」ともいえます。

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では「人形」は持っていく派でしょうか!

女性旅行者のほうは、小さなぬいぐるみを持っていて、そのぬいぐるみを写り込ませた現地写真をしばしば撮っていました。初め私にはこれこそ無駄な持ち物に見えたのですが、こういう人は意外と多いですね。自分とともに旅をした同胞の気分になるし、その人形が入っていることで、ありきたりの観光写真もいきなり自分だけのオリジナルな1枚になります。「たしかにそこへ行った」という記録として、いわゆる“自撮り”をするのはもはや恥ずかしくない行為になっていますが、これもそれと近い動機なのかもしれませんね。

それでは「はさみ」はどうでしょう!?

さて最後に私の持ち物ですが、ごくふつうです(と、自分では思っています)。旅の持ち物についての一番大きな思い出は、学生時代、初めての長期海外旅行の一日目、タイのバンコクでのことです。安宿街でいっしょになった旅の達人のような日本人男性から、「これあげる」と、何の変哲もないはさみをもらいました。「え?旅行中にはさみって使うんですか?(荷物が増えて嫌だな)」と少し後ろ向きな反応をすると、「これがメチャクチャ役立つんだから!オレもう帰国するし、持ってて損はないよ」となかば押し付けられました。

旅が長くなれば持ち物も「生活」に近づいてきます

しかし、そのあとの長旅で、何度このはさみのお世話になったかわかりませんでした。モノを買って部屋で開封するとき。お土産の小包を日本へ送るのに紐で縛り、その紐を切るとき。なんといっても、長旅で伸びてしまった髪の毛(前髪)を切ることに、何度も登場したのです。今はもう髪が伸びるほどの長期旅行はできませんが、旅が長くなれば、それは限りなく「生活」に近づいていきます。生活必需品と旅の必携持ち物はだんだん似てくるのでしょう。次の旅行には思い込みを捨てて、人の旅の持ち物を参考にしてみるのもいいかもしれませんよ!