チェンナイから日帰りも可能な世界遺産

南インド、タミル・ナードゥ州チェンナイの南約60キロ、ベンガル湾を望む海沿いにマハーバリプラムはあります。ここはユネスコの世界遺産にも登録されたヒンドゥー教遺跡群で有名な場所です。現在では小さな漁村といった佇まいですが、海岸沿いの丘の周辺に石窟寺院・石積み寺院・磨崖彫刻が残されており、すべて徒歩で観てまわれます。南インドの旅の拠点となるチェンナイから気軽に行ける距離で、日帰りも可能です。大都市の喧騒に疲れた人は、この遺跡を見がてらリラックスしに訪れてみてはいかがでしょうか?リゾートを満喫できる高級ホテルから安宿まで宿泊施設も揃っていて、インド中から観光客を集めています。

南インドの世界遺産 その1 マハーバリプラムの建造物群 南インドの世界遺産 その1 マハーバリプラムの建造物群

1000年以上もの間、海風にさらされた「海岸寺院」

もっとも代表的な寺院がベンガル湾を背に今も砂浜にたち続ける「海岸寺院」。かつては7つの寺院がこの近辺に建てられていましたが、ほとんどが海中へと姿を消してまい、現在は一つを残すのみ。2004年末のスマトラ沖地震の際にも津波の被害を受けましたが、現在は修復されています。海外寺院から1キロほど南にあるのが「パンチャ・ラタ(五つの山車)」と呼ばれる寺院群。5つの宗教的建造物や牛・象・獅子の石像が大きな一枚岩を彫り削って作られた、南インドの古い建築を示す重要な建築物です。

巨大な岩壁に彫られたレリーフ!

もう一つの見所は「ガンガーの降下」または「アルジュナの苦行」と呼ばれる磨崖彫刻です。幅29メートル、高さ13メートルにも及ぶ岩壁に「マハーバーラタ」などのインド神話に出てくる神々や人間、動物などが生き生きと彫りこまれ、石彫りのレリーフとしては世界最大規模。このレリーフの背後は岩山になっており「クリシュナのバターボール」と呼ばれる巨大な岩もあり、インド人を含めた観光客の定番記念撮影スポットになっています。

東西貿易の拠点だったマハーバリプラム

これらの多彩な寺院群を建立したのは7世紀頃に全盛期を迎えたパッラヴァ王朝。マハーバリプラムはパッラヴァ朝の外港として栄えていました。パッラヴァ朝ではシルクを産出し、シュリーヴィジャヤなどの東南アジア諸国との重要な交易品となっていました。世界遺産を眺めながら、海でつながった遠くの国々まで思いを馳せるのも旅ならではの素敵な時間です。