温泉を愛する日本国民として

全国各地で無数の湯が沸いている温泉大国・日本で生まれ育った私。当然外国を旅行していても、温泉があるとどうしても気になってしまいます。海外の温泉というと、日本統治時代に台湾で造られた温泉や、プールのように大きな湯船をもつヨーロッパ各地の温泉療法施設、アイスランドの巨大な露天風呂などが思い浮かぶかもしれません。だけど意外なことに、暑い国として知られるインドにも、実はかなりの温泉があるのです。私が訪れたのはほんの一部ですが、それをここでご紹介します。

海外で温泉を楽しもう。当たり外れもある、でもやっぱり気持ちのいいインドの温泉 海外で温泉を楽しもう。当たり外れもある、でもやっぱり気持ちのいいインドの温泉

行きやすくないからこそ気になるインドの温泉

インドで温泉が多いのは、なんといってもヒマラヤ山脈があるインド北部。ジャンムー・カシミール州、ヒマーチャル・プラデーシュ州、ウッタラカンド州などです。インドには古くから水を神聖なものとする文化がありましたが、そのためかこれらの州にある温泉には、ヒンドゥー教やシク教の聖地となっていたり、寺院が建てられていたりする場所が多いです。また、少々行きにくい辺鄙な場所にあることもしばしばで、あまりメジャーな目的地とはいえません。だからこそ、旅行者の少ない山中のいで湯に浸かる、という喜びが味わえるのです。

ヴァシシュト村の寺院内の湯

インドの温泉地として比較的よく知られているのが、ヒマーチャル・プラデーシュ州のマナーリー近郊、標高約2000mのヴァシシュト村です。シヴァ神を祀る寺院の中に男女別の沐浴場があり、硫黄の香り漂う湯船に浸かることができます。水はおせじにもきれいとは言えず、水中に髪の毛や布切れが漂っていましたが、温度はちょうどよくて気持ちよく入れました。標高が高く、季節によっては朝晩かなり寒くなるヴァシシュトではありがたい存在です。ただし、湯が熱すぎたとコメントしている人も多いので、気温が低い時間帯に行くのがいいかもしれません。

パナミックの温泉でかぶり湯

インド最北端のジャンムー・カシミール州にあるラダック地方は、極度に乾燥した険しい山が続く不毛の地域。しかしその中のヌブラ渓谷は、清らかな川が流れ美しい緑が見られる、ラダックでも稀な場所です。パナミック(標高約3200m)という村に温泉が沸いていて、2つの個室があり無料で利用可能。湯船の一角から勢いよく出る湯はきれいで、ちょうどよい温度に調節してあります。栓をして少し待てば湯に浸かることもできましたが、かぶるだけでも非常に気持ちよく満足できました。調べてみると、まだまだたくさんあるらしいインドの温泉。次はどんな湯に出合えるかなと、次回のインド行きが楽しみで仕方がありません。