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死者を弔う「沈黙の搭」 インドの「パールシー」その2


掲載日:2014/08/10 テーマ:スピリチュアル 行き先: インド / ムンバイ(ボンベイ)

タグ: スピリチュアル 珍しい 歴史


鳥葬という独特な慣習

死者を弔う「沈黙の搭」 インドの「パールシー」その2 死者を弔う「沈黙の搭」 インドの「パールシー」その2

パールシーは鳥葬という独特の葬送慣習を持っています。ゾロアスター教は、拝火教とも呼ばれるように火を神聖視しますが、それだけでなく空気、大地、水も人間の死体で穢すことを禁じているのです。そのため、火葬、土葬、水葬といった多くの宗教で行われている葬送方法を行うことができません。それ故に自然を汚さない方法として鳥に死体をついばませて処理する鳥葬が用いられているのです。

死者を弔う「沈黙の搭」

彼らの鳥葬の場は「沈黙の搭」と呼ばれ、パールシーが多く住む大都市ムンバイにも、市内南西部マラバール・ヒルの森の中に「沈黙の搭」があります。内部は床が斜面になった石積みの円筒型の搭で中央部は井戸になっています。斜面には窪みがありそこに死体を置き、開いた搭の上部から猛禽類がやってきて死体を「処理」するのです。もちろん、異教徒は中に入ることはできませんが、ムンバイのドクター・バウ・ダージ・ラッド博物館にはこの「沈黙の搭」のレプリカがあるので、興味がある方は行ってみてはいかがでしょうか。

生活水準の保たれたコミュニティ

インドの地にたどり着いて以降、少数派として生き残るために、パールシーは相互扶助の精神で協力しあってきました。そのせいか、パールシーにはタタ財閥の開祖ジャムシェドジー・タタ、そして現在のタタグループ会長のラタン・タタなどに代表される富裕層や教育・文化度の高い人、大きな政治的影響力を持つ人も多く、インドでは唯一の生活水準の保たれたコミュニティだとも言われています。

1000年前の約束を守り続ける

しかしながら、現在、インド国内のパールシーの人口は減少傾向にあります。何故かというと、現在でもパールシーは1000年以上前のグジャラートのマハラジャとの「布教をしない」という約束を守っているからです。父親がゾロアスター教でない限りは信徒となれない上に、ゾロアスター教の女性も異教徒と結婚した場合は、信仰を捨てなければいけないのです。かつてはパールシーも子だくさんでしたが、最近はその生活水準の高さから、少子化になり、結果として年々パールシーの数は減少しているのです。

パールシーの著名人たち

意外と知られてはいませんが、イギリスのロックバンド「クイーン」のボーカリスト、フレディー・マーキュリーはパールシーでした。彼は当時英領であったアフリカのタンザニアのザンジバル島でパールシーの両親のもとに生まれ、インドで幼少期を過ごし、後にイギリスに渡ったのです。また西洋古典音楽の指揮者ズービン・メータもムンバイ出身のゾロアスター教徒です。

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2014/08/10)

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※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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