世界遺産にも登録されている、丘の上にそびえる中世の城塞都市

インドの世界遺産に2013年に新たに加わったのが「ラジャスタンの丘陵城塞群」です。ラジャスタンはインド北西部にある州で、ここにある10〜15世紀の城塞群の中から、6つの城塞が世界遺産に選ばれました。どれもが素晴らしいのですが、とりわけ今回紹介するチットールガル城は、丘の上に広がる都市遺跡としてもすばらしい景観を有しています。遺跡があるのは、現在は平地にあるチットールガルの町のすぐ東。高さ約180m、幅最大800m、長さ4kmほどの丘上に城壁が張り巡らされ、その内側に多くの寺院や宮殿、そして住居の跡があります。16世紀まで、戦時には王国の人々がここに立てこもって戦っていました。しかしこの難攻不落の城も、1568年にムガル皇帝アクバルの軍の攻撃を受け、落城します。町は廃墟と化し、逃れた王は新たに新都ウダイプルを建設するのです。

かつては難攻不落の城と呼ばれていた かつては難攻不落の城と呼ばれていた

チットールガルへのアクセスは?

さて、このチットールガルへはどうやって行くのでしょうか。ラジャスタン州は日本の面積から九州を引いたほどもあるインドでもっとも広い州で、移動も大変です。鉄道を利用すると、デリーからは夜行列車で約12時間、ラジャスタン州の州都ジャイプルから約5時間半かかります。これだとちょっと距離がありすぎるので、一般的なのは最寄りの都市ウダイプルに宿泊し、そこから日帰りすることでしょう。ウダイプルは湖に浮かぶ宮殿ホテルのレイクパレスが有名ですよね。ここへはデリーとムンバイから毎日数便ずつ、国内線が飛んでいます。ウダイプルからチットールガルへの鉄道は1日6本あり、所要約2時間。バスは30分おきにあり、所要約2時間半です。

ウダイプルからチットールガルへ電車で約二時間、バスで約二時間半 ウダイプルからチットールガルへ電車で約二時間、バスで約二時間半

個人の場合、現地での観光の方法は?

チットールガル城塞は数kmにわたって見どころが点在しているので、歩いて回るには広すぎます。なので、車かオートリクシャー(インドではポピュラーな三輪タクシー)を利用して観光するのが一般的です。ツアーなら専用車なので、問題ありません。町から城のある丘までは2kmほど離れています。安くすませたいなら、チットールガル駅前かバススタンドで待機しているオートリクシャーをチャーターするのがいいでしょう。城塞へ行く観光客は多いので、運転手も観光ツアーは慣れています。任せておけば、主な名所だけでなく写真撮影ポイントでも進んで停まってくれます。料金は交渉制ですが、相場は3時間で400ルピー(約800円)ほど。オーバーした分は1時間あたり100ルピー、後で50〜100ルピーのチップをはずめば十分です(2016年時点)。また予算に余裕があるなら、ウダイプルのホテルや旅行会社で車をチャーターして行ったほうが断然ラクです。ホテルからそのまま行けますからね。1日借りて1500〜2000ルピー(3000〜4000円)ぐらいでしょうか。ウダイプルの旅行会社で、ツアーを組んでもらうこともできます。

車かオートリクシャー(インドではポピュラーな三輪タクシー)を利用して観光するのが一般的 車かオートリクシャー(インドではポピュラーな三輪タクシー)を利用して観光するのが一般的

観光のベストシーズンは?

チットールガル城塞は年中無休で、日の出から日没までオープンしています。入場料は外国人料金200ルピー(約400円、2016年調べ)。旅のベストシーズンは11〜2月の冬季で、日本の初夏ほどの気候です。4〜6月上旬の酷暑期は日中の気温は40度以上になるので、帽子やサングラス、日焼け止めなどは必携です。6〜9月は雨季になり暑さは和らぎますが、今度は雨対策が必要になります。城塞内には政府系のレストランが一軒あり、簡単な食事ならそこでできますよ。それでは、丘上にあるこの城の絶景を堪能してきてください!