インドの“本当の”正月は、西暦の新年ではない?

2015年の年末から2016年の年始にかけて、インドを旅行してきました。そのプランの中心に置いたのが、「どこで大晦日を迎え、初日の出を見るか」でした。インドは毎年のように行っていますが、新年を迎えたことはさすがにありません。もっともインドでは新年は盛り上がらないことは知っていました。というのも、インドの“お正月”にあたるのは西暦の新年ではなく、ヒンドゥー教の新年にあたる「ディワーリー」です。これはヒンドゥー暦に従い毎年10月下旬から11月下旬に行われる行事で、インドではその前後1週間ほどが休みになります。一方、西暦のほうの新年は、元日だけ会社や学校は休日になりますが、翌日からはまったくふつう。「単に暦が変わるだけ」で、インド人のほとんどには特別な日ではないのです。

夕暮れを迎える大晦日のガンジス川のガート 夕暮れを迎える大晦日のガンジス川のガート

インドで「ハッピーニューイヤー」は西洋式のイベント?

そんなインドですが、近年では若者や富裕層を中心に、「西洋式のハッピーニューイヤーをやろうぜ!」とパーティーをする人たちもいます。しかし一部は盛り上がっていても、社会全体では通常営業という感じです。若者や外国人が集まって、カウントダウン・パーティーをするぐらいと思っていただけたらいいでしょう。たとえていうならば、日本のハロウィーン程度の盛り上がりでしょうか。なので、私はカウントダウンのにぎわいは期待せず、翌朝の「初日の出」に賭けました(笑)

初日の出なら、ひとりでも静かに迎えられる

こちらは日の出さえ見られるのであれば、ひとりでも静かに迎えられます。そこで私が決めたのは、ガンジス川の河畔にある聖地ベナレス(ヴァラナシ)で新年を迎えることでした。

かくしてガンジス川の初日の出を目指す

ベナレスでは、南から北へ流れるガンジス川の西側に町があり、川の東側は“不浄の地”として人が住んでいません。つまり町の東側にガンジス川があるので、その向こうに太陽が昇ってくる姿が見えるはずです。こうして私は12月30日にベナレス入りしました。ヒンドゥーの聖地だけあって、やはりニューイヤーを祝う雰囲気はありませんでした(笑) ただし、インド人巡礼者の姿がいつにも増して多い多い。2016年は元日が金曜なので、インドでも3連休で国内旅行者が多いのでした。(その2に続く)