初日の出を見に呼んだボートが来ない!

「ベナレスの大晦日と初日の出」その2からの続きです。年が明けた翌朝は宿を通して、早朝の5時にボートを手配していたのですが、30分待っても来ないのであきらめて、歩いてガート(河岸)に行くことにしました。後で聞いたところ、漕ぎ手の若者は前夜のパーティーで遊んで寝坊したそうです。さもありなん。薄らと明るくなって来たメインガートには、すでに大勢の人がいました。ボートの客引きも絶えず声をかけてくるので、ここでボートを雇うこともできましたが、周囲は霧が立ちこめ、視界はほとんどありません。これではボートに乗っても初日の出は見えなかったろうなあと思い、ガートをただぷらぷらと散歩することに。その間に、空はみるみる明るくなってきました。

霧が立ちこめる中、いつのまにか太陽がガンジス川の向こうに顔を出した 霧が立ちこめる中、いつのまにか太陽がガンジス川の向こうに顔を出した

霧の向こうに太陽が顔を出す

ガートでは沐浴する人、ボートに乗る観光客たちなど、いつも通りのベナレスの姿が。いつもより欧米人観光客は少なめですが、その代わりというか日本人観光客の姿が目につきました。私と同じように「初日の出はガンジスで!」と思う人が多かったのでしょうね。私は同行者とガートに出たチャイ屋でチャイ(インド風ミルクティー)を飲みながら、日の出を待ちました。霧がかかっているので、太陽が出た瞬間はわかりませんでしたが、やがてオレンジ色をした太陽が川の向こうに姿を現しました。その姿は、モネの「印象・日の出」のようにも見えます。太陽に手を合わせて、「今年もいい年になるように」と祈りました。たぶん、この朝、ガートに思い思いに集まった100人以上の人たちだけは、同じように手を合わせていたのではないでしょうか。

地元では西暦の元日はふつうの日

一方、インドの人たちは、この日が特別な日ということはないのでしょう。むしろヒンドゥー教の暦の重要な日のほうのほうが、聖地のお参りとしては重要でしょうね。ここで初詣したいところですが、残念ながら神社はありません(笑) ベナレスはヒンドゥーの聖地なので、ヴィシュワナート寺院(黄金寺院)という有名なヒンドゥー寺院があるのですが、こちらは参拝できるのはヒンドゥー教徒のみ。残念ながら私たちはそちらには入れません。初詣は帰国までお預けになりましたが、こうして無事、ベナレスでの年越しはすみました。

インドで年を越すなら、ベナレスはいかが?

年が明けた元日の夕方、私は飛行機でデリーに戻りましたが、ベナレスの空港では日本人旅行者の姿が20人ほど目につきました。何人かに聞くと4日から仕事始めなので、2日にはインドを出なくてはならないそうでした。なかには、そのまま乗り継いで日本に帰る人もいました。意外に多いんですね。もし年末年始にインド旅行をしようと計画しているなら、ベナレスはいかがですか? ガンジス川の初日の出もなかなかいいですよ!