日本の鉄道の正確さは世界一!

世界各地を回る鉄道の旅で、私が一番良く遭うトラブルといえば「遅延」です。世界的に見て、日本の鉄道の運行状況は「ミラクル」と言えるでしょう。ヨーロッパは割と時間に正確なほうですが、それでも数分はよく遅れます。ただし誰もそんなことは気にしません。「日本じゃ1分遅れたら、お詫びのアナウンスが入るんだって?」と、笑われたことさえあります。まあ、そんなヨーロッパ人でも、アジアに来るとさすがに列車の遅れにはイライラしています。数分ではなくて、数時間単位に及ぶことがあるのですから。しかもそれが日常的なのです。

鉄道でのトラブル・遅延編 インドの夜行列車で(前編) 鉄道でのトラブル・遅延編 インドの夜行列車で(前編)

東南アジアの鉄道の遅延

タイやインドネシア、ベトナムで鉄道を利用することはありますが、その遅れは7〜8時間走って1時間程度なので、まあこれは私としては「誤差」の範囲です。始発駅はちゃんと時刻通りに出るのですが、途中で対向列車の待ち合わせ(単線区間が多いため)、駅では特急の通過待ちで止まったりして、どんどん遅れて行きます。しかし半日乗って1時間、20時間走っても2時間程度の遅れなら、何の問題もありません。東南アジアは運行距離が短いこともあって、ふつうはそんなものです。しかし、国が広大なインドとなると話は別です。

乗って遅れるより待つのが疲れる

列車の遅延が辛いのは、途中駅から乗るときです。乗っている列車が遅れているのなら、「まあいつか着くだろう」ですみますが、「いつ来るだろう」はかなり精神的にダメージを受けます。私の場合、長時間、列車を待ち続けたトップ2は、いずれもインドのベナレスです。この駅始発はなく、この駅にやってくる列車はすでに始発駅を出発して24時間以上走っているものばかり。インドではふつう4時間ぐらい走れば1時間は遅れますから、想像がつくでしょう。

インドの鉄道の遅れ具合は…

インドの旅行者の間で有名な小話があります。ある青年が、コルカタ行きの列車をホームで待っていました。しかし列車は遅れていてなかなか来ません。目の前にいた老人にチケットを見せると、「ここで待っていなさい。私もコルカタに行くから」と言われます。6時間後、コルカタ行きの列車がホームに入ってきたので、老人の後に続いて青年が乗り込もうとすると、老人は彼を制してこう言いました。「この列車は昨日の列車だ。お前の列車はその次だ…」。(「後編」に続く)