いつもはお祭り期間には旅行しないのだが…

ふつう仕事で海外へ行くときは、その国がお祭りや行事などでお休み期間になるときは行きません。込んでいる上にホテル代が値上がりし、政府の機関が休みになるからです。とくに私のように、観光地を回ったり、移動が多かったりする者としては避けたいものです。日本に年末に遊びにきた外国人が、新幹線のチケットが取れなく、ホテルもいっぱいで困っている、と言っているようなものでしょう。なので、なかなか現地が浮かれ騒いでいるようなイベント時には行かないのですが、2013年の夏、インドネシアのジャワ島に行った時は、まさにそんな時期でした。

インドネシアの断食明けの祭り、レバラン期間の旅はどうなる?(前編) インドネシアの断食明けの祭り、レバラン期間の旅はどうなる?(前編)

辛い一ヵ月に及ぶラマダン

ジャワ島の住民の多くはイスラム教徒。そしてイスラム教には、一ヵ月に及ぶラマダン(断食)月があります。この間は、信徒は日の出から日没まで、食事はおろか水を飲んでもいけません。レストランや食堂に行っても、昼間はどこもガラガラです。イスラム教徒ではない人は食事をしても問題にはならないのですが、みんながガマンしている時に、目の前でご飯を食べるのは気が引けます。ラマダン中はそのため、施設のオープン時間が短くなったりすることもあります。ラマダン中にジャカルタの大型デパートに行ったことがありました。その時、午後6時頃にいっせいに売り場から販売員の姿がなくなったのに驚きました。みんなご飯を食べに行ってしまったのです。そんな時に、買い物をしているほうが野暮ですよね。

日本のお正月のようなレバラン

このラマダン明けのお祭りが「レバラン」です。一ヵ月ガマンしたご褒美?として、ごちそうを食べるのです。レバランは「家族で過ごす」という点では、日本のお正月と似ています。だいたいその前後、1〜2週間は会社や学校が休みになるので、地方から都会に働きに来ている人たちも里帰りします。レバランの3日前、私はジャカルタにいたのですが、テレビでは毎日ジャカルタからの帰省情報を報じていました。日本でも1月1日より12月の29日あたりが帰省ラッシュになるようなものです。レバランの2日前には、400万人が移動をすませたというニュースがテレビで流れていました。ジャカルタは交通渋滞で有名ですが、車もみるみる減って行きます。そんな中、私は鉄道で3時間ほどのジャワ第3の都市バンドゥンに移動し、そこでレバランを迎えることにしました。(「後編」に続く)