トラブルがちでもやっぱり大好きな鉄道の旅!

海外旅行が好きな人の中でも根強い人気を誇るのが、鉄道旅行。もちろん私も鉄道に乗って旅をするのが大好きです。しかし、過去の旅をふりかえってみると、楽しかった思い出よりもなぜかつらくほろ苦い思い出のほうが多いのです。フランスで国鉄ストライキがあって旅程がメチャクチャに狂った、インドのデリーからバナーラスに行く夜行列車の到着が4時間遅れた、といった初歩的な(?)エピソードは当たり前。他にもいろいろなことが、車窓を過ぎる風景のようによみがえってきます。

ほろ苦い思い出は、なぜか鉄道の旅の中で(前編) ほろ苦い思い出は、なぜか鉄道の旅の中で(前編)

こんな痛い思い出もありました

インドの夜行列車にチャイを持って乗り込むと、通路にも足の踏み場がないほど人が座っていました。私の担いだ大きなリュックサックは迷惑のもと。たちまちバランスを崩し、熱いチャイを自分の腿にかけてしまいました。熱い!と苦しむ私に、すごい剣幕でまくしたてるサリーのおばさん。私がおばさんにチャイを少しかけてしまったらしいのです。怒鳴りつけられたばかりでなく、彼女に私の腿のやけどした部分をバシーッとひっぱたかれました!現地の人にそこまで怒られたのは初めてのことだったので、やけどの痛み以上にショックでした。

せっかく受けた親切を棒に振ったこともありました

インドネシアのジャカルタからバンドゥンへ向かう列車の中、大学生グループの近くに座っていました。私も卒業したての同年代だったからか、彼らはフレンドリーに話しかけてきてくれました。みんなで車内販売のジュースを買い、私にも一本買ってくれました。しかし、私はそのときとても疑い深くなっていて、睡眠薬強盗を心配していました。“列車やバスの中で出会った人からもらった飲食物は口に入れてはいけない”という、ガイドブックによくある旅行者に対する注意書きを実践していました。彼らは最後まで親切で気さくでした。「もっと打ち解ければよかった」と後悔しました。

親切に慣れてしまった自分にがっかりしたこともありました

インドのムンバイからケララ州へ南下して行く列車内では、向かい合わせになった青年が「なにか飲みたいか?」と尋ねてきました。彼は身なりがよく知的な雰囲気の青年で、それまで二言三言話した感じではいい人のようでした。そして私は、そのときは逆に疑いよりも「チャイをおごってくれるのかな?」と期待したのです。チャイ売りを呼び止めてくれた青年は、自分の分のチャイだけを買い、「飲みたいなら君もどうぞ」と案内してくれただけでした。彼の行動はそれだけで十分親切だったのに、ひそかに期待した私は自分の浅ましさが嫌になりました。(後編に続く)