道路の渋滞緩和のためにバスを優遇

交通渋滞が社会問題になっているインドネシアのジャカルタ市ですが、混雑時にも市内をスムーズに移動できるように、2004年から「トランスジャカルタ(バスウエイ)」という、“バス高速システム”を導入し始めました。これは公共バスが渋滞で動けなくなってしまうことを避けるため、道路にバス専用レーンを設けたものです。といってもすべてのバスがこのトランスジャカルタになるのではなく、最初は路線数も少ないものでした。バスが走る専用レーンは、歩道側でなく中央の分離帯側に設けられ、乗客は歩道橋を渡って分離帯に設けられたホームから乗車するようになっています。

ジャカルタで渋滞を回避できる乗り物とは? 専用レーンを走るバスのトランスジャカルタ(前編) ジャカルタで渋滞を回避できる乗り物とは? 専用レーンを走るバスのトランスジャカルタ(前編)

最初の路線は、市を南北に貫く路線

このトランスジャカルタのバスが停まるのはホームのある駅(バス停)だけで、普通バスのように途中の乗り降りはなし。チケットも車掌からでなく窓口で先に買うシステムです。料金は一般バスよりも少し高めですが、エアコンが効いていて渋滞にあまり影響されなく、利用しがいがあります。このトランスジャカルタの最初の路線は、市の南部にある繁華街ブロックMから、高層ビルが並び立つビジネス街を通り、レストランや中級ホテルの多いサリナデパート周辺、独立記念塔や国立博物館があるエリア、チャイナタウンを抜けて、海に近いコタ駅まで行くという、市を南北に貫くメインストリートを行くもので(約1時間)、旅行者にとって使い手がある路線でした。

外国人旅行者も利用しやすいシステム

われわれ外国人観光客にとっては料金が均一のチケット制であること、路線図が表示されていること、車内で次の停車駅を知らせる英語のアナウンスとそれを示す電光掲示板があること、係の人が英語対応で親切に答えてくれることなどはとてもありがたいものでした。とくに導入時は客も少なく、車内が混雑することも稀でした。トランスジャカルタの路線はコリドーと呼ばれ、2007年には7路線に、2013年には11路線に増えて行きました。それにともない乗客数も増え、いまでは時間帯によっては日本のラッシュアワーなみに混雑するようになってきました。(後編に続く)