きっかけはマンガ

私がニューギニア高地に住む人々の事を初めて知ったのは、中学生の時の課題図書『ニューギニア高地人』(本多勝一著)でした。もっともそのことはすぐ忘れてしまいます。次にこの地の事を思い出したのは、諸星大二郎のマンガ『マッドメン』が文庫化されたときです。その神話世界に魅了され、次第に興味を持つようになり、20年ほど前に会社の休みを利用してとうとう旅行が実現しました。というと大変そうですが、当時も日本からはツアーが出ていましたし、時間とお金を少々かければ、問題なかったと思います。それが私の初パプアで、その後、私は2回もこの地を訪れることになります。

石器時代の人々が暮らす? インドネシアのニューギニア高地をトレッキング その1 石器時代の人々が暮らす? インドネシアのニューギニア高地をトレッキング その1

ニューギニア高地への飛行機に

ジャカルタからまるまる1日かけて、バリエム盆地への飛行機が出ている空港、ジャヤプラのセンタニ空港に着きました。パエリム盆地へは、沿岸部からの道がないので、飛行機で行くしかないのです。翌朝、空港(といっても小さな鉄道駅ぐらい)に行って予約した便に乗るつもりでしたが、同じ便に乗る登山隊の荷物が多すぎて、有無を言わさずに次の便に振替になりました。小さな飛行機なので、載せる荷物も厳密に量らないと危ないらしいようです。結局、その飛行機が戻ってくるまで3時間待ち、ようやく搭乗できました。飛行機は乗ってみて「なるほど」と思えるような15人乗りぐらいの小さなものです。コックピットのドアは開け放し出し、通路にはニワトリが…。そして飛行もかなりスリリングなもの。いや、期待が高まります。

空港到着。いきなり時代が石器時代?

40分ほどで眼下に念願のバリエム盆地が見えてきました。バリエム盆地にある唯一の町・ワメナにある空港の滑走路に無事着陸。人がやって来て、停止した飛行機の車輪に手で木の止め具をはめます。外に出てすぐに目に入ったのが、滑走路を歩く人たちでした。地元の人たちにとっては、ここは単なる道のようです(現在は入れないようになっています)。そして、いきなり全裸のご老人が歩いています! いや、全裸といっては失礼ですね。彼はちゃんと現地の正装である、コテカというペニスケースを装着しています。現地に住むダニ族やラニ族の男性の服装は、もともとがこれだけ。女性は腰みのだけです。もっとも、今の若い人はTシャツとかパンツとか履いている人のほうが、町では多いですが…。

帰路便の「予約」のシステムも驚き

今ではそんなことはありませんが、最初に行ったときは、このワメナからジャヤプラに戻る飛行機の予約ができませんでした。予約はワメナでするしかないと言われたのです。到着ロビーに出て納得しました。カウンターに一冊のノートが置いてあって、帰る日にちのところに自分の名前を書き込むのです。これが「予約」です。当日の朝、書き込んだ順に名前が呼ばれ、その順にチェックインしていくシステムなのです。いやはや。(その2へ続く)