インドネシア旅行で思い出深かった食べ物は……

25年前、ジョグジャカルタにしばらく滞在していました。いろいろなローカルフードを食べましたが、中でもとくに記憶に残ったのは「ブブル」でした。ブブルとは、インドネシアの「おかゆ」のこと。私は辛いものが大の苦手で、スパイシーな料理の多いインドネシア旅行では、しばしば食事に苦労していました。そんな中で、あっさりしたおかゆは一段とおいしく感じられたのです。

ホテルの朝食メニューにあるとうれしくなります! ホテルの朝食メニューにあるとうれしくなります!

本格的に作っても、手抜きでも、おいしいんです

ブブルはいくつものバージョンがありますが、最もポピュラーなのは鶏肉のおかゆ「ブブル(=おかゆ)・アヤム(=鶏肉)」でしょう。正式な作り方は、鶏肉を茹でてから炒め、別に煮ておいたお米と、鶏肉の茹で汁を合わせてさらに煮るのですが、ちょっと面倒。最初から鶏肉とお米を一緒に炊き込んでしまう家も多いようです。さらにはカップ麺のような「SUPER BUBUR」という製品もあるそうです。しかしレビューを見ると、味はやっぱりインスタントそのもののようですね。

ゆで卵やもやしなども載った、豪華なブブル・アヤム ゆで卵やもやしなども載った、豪華なブブル・アヤム

昔のブブルには、こんな思い出も

ブブルは家庭でも作りますが、ワルン(食堂)でもメニューにあり、朝、ブブルを専門に売りに来る屋台もあります。私も一度、屋台のブブルを食べたことがあります。なにしろ25年前ですから、当時の屋台はバナナの葉にくるまれたブブルを売りに来ていました。これだと風情がありますが、テイクアウトして後で包みを広げてみると、すでに冷めていて、グチャッとした情けないビジュアルに。暑い国の人は、熱い食べ物を熱いうちに食べようという意志が甚だ弱く、冷めきったおかゆも平気なんですよね……。おかゆは熱々でなくちゃ! と思ってしまう日本人の私は、この冷めたブブルは残念な思い出になりました。今ではスチロール製容器に入って売られています。これなら、保温性も少しは期待できます。

インドネシア旅行には、ぜひ!

ブブル・アヤムは鶏肉の他に、ハーブやピーナッツなどがトッピングされたものですが、こうした軽食ではなく、デザートとして食べるものもあります。黒米のブブル「ブブル・インジン(ブラックライスプディング)」といい、黒米を甘く煮たものです。ココナッツミルクやバニラアイスクリームを載せると、黒と白の対比が美しくてステキ。お米ですから、冷やし過ぎないほうがおいしいです。エスニック料理というと過激な味付けがイメージされますが、ブブルは和める味わい。旅行中の暴飲暴食で疲れた胃腸にも、しみわたりますよ!

黒米のブブルにココナッツミルクをかけたデザート 黒米のブブルにココナッツミルクをかけたデザート