遺跡公園の中にある、ロケーション抜群のホテル

インドネシアのジャワ島最大の観光地といえば、やはりボロブドゥール遺跡でしょう。カンボジアのアンコールワット、ミャンマーのバガンと並ぶ規模を誇る、東南アジア有数の仏教遺跡で、世界遺産にも登録されています。このボロブドゥール遺跡を見るツアーはいろいろありますが、私がおススメするのは、遺跡公園内にあるマノハラホテルに泊まり、そこからサンライズツアーに参加するというものです。ボロブドゥール村にはホテルが何軒もありますが、公園内にあるのはここだけ。宿泊料金に遺跡のチケット代も含まれているので、開園中はホテルの敷地内から、遺跡に何度もアクセスできます。

ジャワに残る東南アジア最大級の仏教遺跡ボロブドゥール、そのサンライズツアーに参加してみよう (前編) ジャワに残る東南アジア最大級の仏教遺跡ボロブドゥール、そのサンライズツアーに参加してみよう (前編)

天気と暑さ対策からのメリット

さて、なぜ「サンライズツアー」がいいかというと、まず朝は天候が安定していて晴れの確率が高いことがあげられます。熱帯では雨季でなくても時おりスコールが降りますが、たいていは午後。朝早いうちは、朝日が見られる確率が高いのです。次に遺跡には日陰がほとんどないので、日中はかなり強い日差しを浴び、体力を消耗します。朝9時までは涼しく観光にも快適なので、やはり早朝の観光がおすすめになります。

まだ暗いうちに集合し、ツアーが始まる

このサンライズツアーは、まだ真っ暗な午前4時半ごろにホテルのロビーに集合し、ガイドの案内で徒歩で遺跡へ向かいます。遺跡入口までは10分程度。暗い中、渡された懐中電灯で足下を照らしながら頂上まで上ると、天気がよければ頭上に満点の星空が見えるでしょう。静まり返った頂上で、ツアー客(だいたい10人程度)は夜明けを静かに待ちます。ツアー料金がやや高いのと(約3800円・入場料込み)、ホテルにこの時間に集合しなければならないという制約があるため、参加人数はいつもだいたい10名前後と少ないですが、その分、静かにツアーを楽しむことができます。

頂上は「無」の世界

ボロブドゥール遺跡は、曼荼羅や須弥山に見立てられています。正方形の建物の下層には、仏教説話の浮き彫りや仏像が所狭しに並んでいますが、上層に行くに従ってその数は少なくなっていきます。第4回廊から上は方形ではなく円壇になり、装飾は消えます。ツアー客が夜明けを待つ頂上にある大ストゥーパ(仏塔)では、その下の小ストゥーパにある「窓」も消えてありません。これは「覚り」を開いた「無」の世界を表しています。その場所で、我々は静かに夜明けを待ちます。静けさに包まれた暗闇の中では、「色」や「音」を感じることはほとんどありません。ここではツアー参加者も自然に無言になり、静かに夜明けを待ちます。(続く)