ジョグジャカルタに一泊するなら、ぜひ観たいのが…

世界遺産ボロブドゥーやプランバナンへの観光の起点となる都市ジョグジャカルタ。バリ島からの日帰り組は別ですが、ここに1泊、あるいは数泊して観光するツアーでの夜のオプションとして一番人気なのが、「ラーマヤナ・バレエ(舞踊)」の鑑賞です。バリ島でも同じものがありますが、演出やガムランの演奏スタイルも異なっているので、チャンスがあったらぜひ観てみましょう。さて、このラーマヤナ・バレエとはどんなものなのでしょうか?

ジョグジャカルタのエンターテインメント 「ラーマヤナ・バレエ」とは? その1 ジョグジャカルタのエンターテインメント 「ラーマヤナ・バレエ」とは? その1

もともと「ラーマヤナ」はどこの国の話なのか

「ラーマヤナ」はインドの古代叙事詩で、インドに限らずかつてヒンドゥー教が広まった東南アジアではポピュラーな物語です。現在は仏教国であるタイでも、この物語を下敷きにした「ラーマキエン」という民俗叙事詩があるほどです。インドネシアではイスラム教が浸透する15、16世紀ぐらいまではほとんどの住民がヒンドゥー教徒でした。そしてこのラーマヤナの物語は土地の文化に深く根付いたのです。伝統舞踊の中にラーマヤナの物語が取り込まれ、劇と踊りがミックスしたラーマヤナ・パレエが生まれました。

「ラーマヤナ」ってどんな話?

原作は長い話ですが、だいたいひと晩で上演される「ラーマヤナ・バレエ」のストーリーは簡略化されています。ざっとあらすじを書いてみましょう。古代インド、コーサラ国の王子ラーマ(ヴィシュヌ神の生まれ変わり)は、宮廷の陰謀により追放されましたが、森の中で妻シータと義弟のラクシュマナと3人で仲良く暮らしていました。シータの美しさにひかれたランカ(現在のスリランカといわれる)の王ラーヴァナは、シータを自分のものにするため、ある計画を練ります。まず配下のマリーチャが黄金の子鹿に変身し、シータの気を引きます。シータは鹿を捕らえるようにラーマに頼み、ラーマは鹿を追って森へ。次いでラクシュマナもラーマを追って森の奥へ向かいます。ひとり残ったシータのもとへ、老人に変身したラーヴァナが訪れ、シータをだまして魔法の結界から出て来させて、シータを連れ去ります。途中、止めに入った鳥の王ガルーダですが、ラーヴァナに倒されてしまいます。(その2に続く)