割り勘するかしないか悩む場面

旅先で現地の人たちと親しくなると、いっしょに食べたり飲んだりしに行く機会もありますよね。さてお会計の段になったら、誰が支払いをするでしょうか?日本人は割り勘もしくは自分の飲食した分を別々に払う方式に慣れていますが、どこもそうとは限らないようです。昔、私がインドネシアを一人でまわっていたとき、とまどう場面が多々ありました。

食事の支払いはまとめて誰かがする。インドネシアには「割り勘」がない? 食事の支払いはまとめて誰かがする。インドネシアには「割り勘」がない?

インドネシアのジョグジャカルタで知ったこと

当時持って行ったガイドブックには、「インドネシア人は“割り勘”をしない。何人かで食事やお茶をともにすると、そのグループの誰かがまとめて全員分を払う。その代わり、次に食べに行ったら他の誰かが払ってお互い様ということになる。」と書いてありました。私はこれを読んでも半信半疑でした。いつも同じ顔ぶれとも限らないのに?いつも同じ金額とも限らないのに、本当かなあ……? しかし、ジョグジャカルタでとある女子大生のグループと親しくなってその中のリーダー格の女の子の家に居候するようになり、このことが本当だったと知ったのでした。

外国人の私の分も、まとめて払ってくれる!

食事やお茶に行くとき、メンバーはいつも完全に同じ顔ぶれというわけではないのですが、8割くらいが同じでした。そして本当に、誰か一人がまとめて支払いをしていました。もちろん、外国人のゲストである私の分も払ってくれます。初めは恐縮して、「私の分だけでも払うわ」と口に出してみたりしましたが、会計時の彼女たちの振る舞いはごく自然で、たいして厚くお礼を言うわけでもないし、金額の多寡に対しての対処も、払う順番も、どうやって持ち回りにしているのか、私にはさっぱりわかりませんでした。

私が払う順番は、いつ巡ってくるの?

なるほど、これはテーブルで電卓を出したりレジでお札を押し付け合ったりする日本人よりもスマートかもしれない。私も、みんながテーブルから離れるときに一緒に「ごちそうさま」と自然に席を立つことができるようになりました。しかし次には、「いつ『今回は私が払うわ』と切り出せばいいんだろう?」と考え始めました。ごちそうになってばかりで悪いと思いつつ、いざとなるとタイミングを失ってしまうのです。けれども、そのリーダー格の女の子が私に「ここの支払いはあなたの番ね」と、うまく指示を出してくれました。おごられることに少しずつ肩身の狭い思いをし始めていた私は、その助け舟で救われたのでした。皆が笑顔で「ごちそうさま」と言ってくれて、肩の荷が下りた気分でした。

その国ならではのルールを知っておいて損はありません

短期の旅行では、このときの私のように同じグループのメンバーと何度も食事をくり返すチャンス自体がほとんどないかもしれません。けれども、その国なりの接し方や振る舞い方というものを、あらかじめ知っておいて損はないと思います。ふだんの日本でのやり方をそのまま持ち込むことばかりが正解とはいえませんからね。