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【2020年情報】光州事件最後の現場は今。「国立アジア文化殿堂」として新たな集客へ


掲載日:2020/02/28 テーマ:美術館・博物館 行き先: 韓国 / 光州(クアンジュ)

タグ: おもしろい 建築 歴史


「光州」の地味な印象を払拭する、すごいモノができました

企画展で見た、1987年6月民主抗争の写真。グッときました 企画展で見た、1987年6月民主抗争の写真。グッときました

今や韓国は、押しも押されもせぬアジア現代アートの牽引役。首都ソウルには“イケてる”アートスポットがいくつもあります。しかし光州といえば、まず思い出されるのは1980年5月に起きた民主化要求運動「光州事件」でしょう。民衆と権力側が最後まで衝突し、市民の犠牲者も出た旧全羅南道道庁前の広場は、5.18民主広場として保存されています。韓国政府はこの広場の前にある旧道庁舎の一部を保存しつつ、さらにこの一帯をアートの一大中心地として開発。それが「国立アジア文化殿堂(以下ACC)」なのです。

大きな名前に恥じない大掛かりな施設です

屋上公園の芝生でくつろぐ市民 屋上公園の芝生でくつろぐ市民

この施設を一言で説明することはとてもできません。単なる美術館や博物館ではなく、文化全般のアーカイブ的役割をも果たしているのです。民主平和交流院、文化情報院、文化創造院、子供文化院、芸術劇場といった建物と、アジア文化広場、ヨルリン広場、ハヌル広場、屋上公園など、実に多岐にわたる施設が設けられています。屋上公園には家族連れやカップルがくつろぎ、屋外展示のアートも楽しんでいます。現代建築好きな人は、カッコいい建物をいつまでも写真に収めていたくなるでしょう。

何日もここに入り浸って、文献や展示を見て行きたくなります

スピーカーに囲まれた、真ん中の座布団に座って初めて音が聴ける スピーカーに囲まれた、真ん中の座布団に座って初めて音が聴ける

私も開催中だったいくつかの展覧会を見学しました。「Hello! Democracy(会期終了)」という、民主・平和・人権特別企画写真展は、無料とは信じられないほどの、胸が熱くなる展示でした。また、常設展にあった「アジア各国で拾ってきた音」のコーナーは非常におもしろいです。ぐるりと自分を取り囲むスピーカーから、虫の音や街の雑踏などが聞こえてきますが、「日本の音はなんだろう?」広島の原爆被害者の追善供養の音でした。

それでいいのか日本のコーナー!しかし確実におもしろい!

アングラ文化のコーナーを感慨深くしげしげと見てしまう…… アングラ文化のコーナーを感慨深くしげしげと見てしまう……

アジア各国の文化を紹介しているコーナーは必見です。文化とひとくちに言っても、伝統芸能や骨董品のようなものが展示されていると思ったら大間違いですよ!我が日本のコーナーには、歌舞伎の市川左團次丈のインタビュー記事などもありましたが、それ以上に熱意を込めて(?!)展示されていたのが、なんと70年代アングラ文化の紹介でした。日本のカルチャーに勢いのあった時代です。ありきたりの文化施設とは一線を画す、こちらのキュレーターの慧眼にほとほと感心しました。

光州事件のシンボルである旧道庁舎も是非

一番左側に写っているのが、旧道庁舎。石の階段が歴史を物語る。 一番左側に写っているのが、旧道庁舎。石の階段が歴史を物語る。

正面入り口向かって左側にある歴史的な建物も忘れずに立ち寄りましょう。この建物は、5.18民主化運動(光州事件)の拠点となった現場「旧道庁舎」なのです。そう、まさにこの場所から、韓国民主化への道が始まったのです。ACC建設当初、この旧道庁舎は取り壊される予定でしたが、市民の反対により半分が残され、大事な土地の記憶を失わないためのシンボルとなっています。

アートと民主化要求の都市、両方の顔を持つ光州へ行きましょう

ライトアップされた5.18民主広場 ライトアップされた5.18民主広場

見学を終えたら、最後にACCの前に広がる5.18民主広場へ。光州は、光州事件と民主化運動を全面的に押し出しながらも、アートでアジアをつなぎ、韓国がアジアの一員であることを再確認できるような街です。実際に訪れてみると、地味な印象のあるこの地方都市に、それだけを目的として旅をするほどの価値を持つ施設があるということに驚きました。2020年、光州事件40周年の年は、光州をメインに旅をしてみませんか。

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/02/28)

※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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