- 山崎裕子
- 韓国専門ライター&企画者。1996年に初めて訪れた韓国に魅せられて約11年。エネルギッシュでパワー溢れる韓国の魅力に夢中になり、ひたすら”韓国”をキーワードに駆け抜け、現在進行中。韓国に関する豊富な人脈と話題で、韓流関係、韓国映画、K-POP、伝統・文化、食、旅行関連、TV取材相談まで幅広い守備範囲を持ち、多くの実績も持つ。
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豆乳に麺を入れただけのシンプルな料理ですが、栄養価も高く夏バテも回避できます!
この時期の韓国はすごく暑く、蒸し暑い日々が続いています。日本のように四方を海で囲まれていないので、刺すような大陸独特の暑さに体力も奪われがちです。韓国に旅行に行かれる方は常に水分の補給を行い熱中症に気をつけてください。
さて、日本で夏の風物詩と言えば中華料理店に張られた「冷やし中華始めました」ですが、韓国では「コングクス始めました」の文字を見ると、今年も夏がやって来たな!と実感します。コングクスとは「コン=豆」「グクス=麺」で、直訳では「豆麺」となります。大豆をミキサーにかけ豆乳を作り、その豆乳スープに麺を入れた夏だけの季節メニューです。
豆乳に麺!?いくら韓国料理好きでも好んで食べたくなるようなイメージではありませんし、豆乳好きならまだしも…実は私も牛乳や豆乳は苦手な方でした。
しかし、友人に誘われ食べて見ると今まで遠慮していたことを後悔してしまうほどのおいしさに感激してしまいました。私のお気に入りの「全州会館」では400席もあるのに昼食時には常に満席状態、お客の回転も目まぐるしい状態も納得です。コングクスのスープは豆乳ですから日持ちしません。と、いうことは回転が速い店は常に新鮮な絞りたてスープで食べられるのです。
クリームシチューのようにトロリとしたスープ。飲むというより麺と合わせて食べる感じです
店によっては冷やし中華のようにきゅうりなどの具材を載せる店もあるようですが、この店では豆乳のイメージを覆すようなトロッとした冷たく白いスープに麺だけというシンプルなスタイルで出されています。
クリームシチューのような麺にトロッと絡む麺はそうめんのように細くツルツルと喉を通り、火照った体を優しくひんやりとクールダウンさせてくれます。おまけに栄養があるとなれば嬉しいことばかりです。
豆乳と自家製スープを少々加えただけの薄味のまま出て来ますので、食塩水や塩を自分に合う塩加減で食べるのが一般的です。
値段は店により違い、私が食べた「全州会館」では7500ウォン(約984円)で、ちょっと高め。でも、畑の肉と言われる大豆のスープをゴクゴク飲んだ後は、すぐにエネルギーに変わるので、暑さに立ち向かうことが出来るはず。夏の韓国旅行で、ぜひお試しください。
(※)「全州会館」では11月までコングクスを味わえます。
昼食時には地元サラリーマンやOLで400席は常に満席の人気店「全州会館」
■全州会館(チョンジュフェガン)
ソウル市中区西小門洞120-35
02-753-5388
9:00〜22:00
地下鉄1号線 市庁駅9番出口徒歩3分
コングクス3月〜11月までの季節商品
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/08/06)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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