- 山崎裕子
- 韓国専門ライター&企画者。1996年に初めて訪れた韓国に魅せられて約11年。エネルギッシュでパワー溢れる韓国の魅力に夢中になり、ひたすら”韓国”をキーワードに駆け抜け、現在進行中。韓国に関する豊富な人脈と話題で、韓流関係、韓国映画、K-POP、伝統・文化、食、旅行関連、TV取材相談まで幅広い守備範囲を持ち、多くの実績も持つ。
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グツグツと煮える秘伝スープの鍋にラーメン、卵、春雨、餃子、韓国おでんまで入り、屋台でみかけるおなじみのトッポッキとはまったく違います
韓国の屋台料理の代表ともいえる赤いソースで絡まった「トッポッキ」。トッポッキとは、親指大ほどの細長い餅をコチュジャン(唐辛子味噌)をベースにしたソースで甘辛く煮た、子どもから大人まで老若男女みんな大好きな料理です。手軽に食べられることから女性が好きなおやつとしても知られ、特に放課後は学校帰りの女子学生たちが賑やかに屋台を囲んでいる姿をよく見かけます。
新堂洞(シンダンドン)トッポキ通りには約15件のトッポキ専門店があります。観光地でも有名な東大門が近いこともあり、週末には車の行列も絶えません
そんな屋台定番の料理トッポッキにも専門店があります。ソウルっ子なら誰もが知る「新堂洞(シンダンドン)トッポキ通り」といわれる場所では、通り一帯にずらりと大小店舗を構えるトッポッキ専門店が並び、屋台とは違うスタイルで国民食というべきトッポッキを“鍋”で提供しています。いずれの店もメニューはトッポッキのみで、座ると店員が何人分かを聞くだけで、浅くて大きな鍋に具とソースが入った鍋がテーブルにすばやくセットされます。注文は3人だったら2人前で十分です。
各店オリジナルのコチュジャン(唐辛子味噌)ソースで勝負していますが、やはり人気の店は人の出入りが頻繁です。老舗といわれるこの店はピーク時なると100席があっという間に埋ってしまいます
ほとんどの店が自分で調理するスタイルで、細い餅、インスタントラーメン、春雨、ゆで卵となぜか揚げ餃子まで入った鍋がユニークです。これらをテーブルの上でグツグツと煮詰めていき、時どき混ぜながらコチュジャンと絡めていきます。湯気と共においしい臭いを漂わせながら、いい具合に煮え、餅やラーメンが好みの固さになったら、フォークで突撃です!見た目の赤さに対して思ったより辛くなく、甘辛いタレに絡んだ具材のうまいこと。おいしさと共におしゃべりも弾みます。もっと食べたいときには、追加料金でラーメンだけ、餅だけという単品オーダーも可能で、鍋の具合を見ながら店員がスープの追加もしてくれます。
圧倒的に女性に人気ですが、男性だって大好きなんですよ。餅にラーメンですから、腹持ちもよくサラリーマンの昼食としてもよく利用されています
私が訪れた店は通りの中でも一番おいしいと噂される店で、味のベースとなる「(タレ)の秘訣を嫁も知らない、誰も知らない」というフレーズで知られている超有名店です。いまだに店主である“おばあさん”しか秘伝のコチュジャンソースを作ることができない店だったのですが、近隣の店はどこも独自のコチュジャンソースを使用しており、同じスタイルと1人前4000ウォン(約470円)という低料金で食べることができます。
どこの店先にもソフトクリームの機械がありトッポッキを食べた後はアイスを食べるのがお約束。確かに口直しというかさっぱりはしますね。ソフトクリームは1000ウォン(約119円)です
このトッポッキタウンは、ソウルの巨大市場、東大門市場からも徒歩圏内ということもあり常に人通りが絶えませんが、特に週末は東大門に買い物に来た家族連れも加わり、更なる賑わいを見せています。。軽食感覚ですが、十分食べ応えがあり、食事としても満足できますので、ぜひ、お腹を空かせて訪れてください。最後に……トッポッキを食べた後は、なぜかソフトクリームを食べるのがこの通りのお約束のようなので、火照った体を冷たい“シメ”でクールダウンさせて屋台とは違うトッポッキのおいしさを満喫してください。
【関連情報】
地下鉄2・6号線 新堂(シンダン)8番出口を出て、進行方向左手に見える消防署の脇を入り、道なりにまっすぐ進むとすぐです。※同じ駅ですが2号線ではホームの関係で少し歩く距離が長いので6号線の利用がおすすめです。
写真の店
「マボンニム・ハルモニ・トッポッキ」
ソウル市 中区 新堂1洞(シンダンイルドン)
TEL:02-2232-8930
営業時間:10:00〜21:30
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/12/04)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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