見た目があまりにもおいしそうだから、客寄せにも使える料理

煮えたぎる唐辛子がきいた赤いスープの中には、でっかい骨付きの豚肉とじゃがいもがゴロゴロ! この見た目にノックアウト! 「これは絶対、おいしいに違いない」って見るたびに思います。この料理は、韓国料理のカムジャタンです。骨付きの豚肉と言っても、肉はほんのちょっぴり、そのかわり骨からいいダシがとれそうです。いかにも発祥は働く者たちの料理って感じがしますよね。ソウルの中心部、南大門市場の食堂街などに行くと、お店の前の大鍋でカムジャタンをグツグツ煮ている様子をよく目にします。カムジャタンって、誰が見てもおいしそうな料理だから客寄せにもなるのです。

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カムジャタンの発祥の地は、ソウルの畜産市場?

カムジャタンの「カムジャ」とは、韓国語でじゃがいも、「タン」はスープをさします。カムジャタンとは、じゃがいものスープって意味です。さて、このカムジャタンは、今から約40年前、ソウルの畜産市場で有名な馬場洞で生まれた料理だそうです。当時は肉がまだまだ高級だったので、安い豚の背中の骨を仕入れて、ダシをとり、唐辛子、ゴマ、ニンニクなどで味をつけ、じゃがいもと煮込んだのが始まりです。きっと馬場洞の畜産市場で働いている人たちが、安くておなかいっぱいになる料理を考えだしたに違いありません。例えば、鶏一羽まるごと鍋の「タッカンマリ」もですが、もともとは働く者たちの料理って、シンプルにおいしいものが多く、ハズレなしです。

カムジャタンをカップルで食べに行ってはいけない?理由

本当においしいカムジャタンですが、実際には、数人で大鍋を囲む料理なので、スープというより鍋です。でっかい骨付きの豚肉を何本も入れてダシをとるので、一人用の料理ではありません。鍋をつつきながら、ほんのわずか骨に残ったお肉をお箸でほじって食べます。骨と骨との間についた肉をどうやってほじくりだしたらいいのか、友人と一緒に食べていても、気が付くと、無言になっていることもしばしば。そのせいか、韓国ではカムジャタンは「カップルで食べに行ってはいけない料理」だと言われています。肉をほじくることに夢中になりすぎる上に、あまりきれいに食べられない料理だからだそうです。

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カムジャタンが大鍋料理だからって、あきらめちゃダメ!

カップルも気がつけば無言で食べているぐらいおいしいカムジャタンですが、鍋料理なので、一人旅の人は、なかなか食べられません。一人用を扱っているお店が本当に少ないんです。私は地下鉄1号線「鐘閣」駅5番出口を南に行った茶洞にある「チャンミチョクパル(鐘路区茶洞53-8)」で食べますが、東大門にあるカムジャタン横丁にも一人鍋のお店があるそうです。地下鉄1,4号線の「東大門」7番出口に近いカムジャタン横丁は、カムジャタンのお店が集まっている通りです。お店の前に写真を貼っているところが多いので、一人用の石鍋や小鍋に入ったカムジャタンの写真を見つけたら、即、そのお店に決定です。安くて、感動的においしいカムジャタンは、一人旅でもはずせない韓国料理です。

上にかかっているのはすりゴマ! 一人分でもこんなにボリュームたっぷり! 上にかかっているのはすりゴマ! 一人分でもこんなにボリュームたっぷり!