やっぱり大好き! 韓国冷麺

「韓国に行ったら冷麺を食べよう」と思いつつ、なんだかんだと機会がないままに最終日。金浦空港の出国フロア4階にある韓国料理レストラン「ハヌルチャン」で、帰りの飛行機に乗る直前、やっと冷麺にありつけました。ごくごく一般的な、黒っぽい細麺の韓国冷麺でしたが、それでもようやく、冷麺を食べたい気持ちが落ち着きました。そして韓国冷麺について、もっと深く知りたくなりました。

王道の韓国冷麺。トッピングのフルーツはもちろん梨! 王道の韓国冷麺。トッピングのフルーツはもちろん梨!

韓国冷麺と盛岡冷麺も、似て非なるものです

韓国にはさまざまな麺料理がありますが、私が食べたかったのは、日本でも一般的に食べられている、そば粉の黒っぽい麺の汁あり冷麺のことです。これは「平壌冷麺」または「水冷麺」と呼ばれます。ちなみに「盛岡冷麺」は、盛岡の在日朝鮮人一世の方が売り出した麺料理が日本の味覚に合うように変化したもの。韓国冷麺は、盛岡冷麺とちがってそば粉を使うので、麺の色が黒っぽくなります。そして盛岡冷麺より細いのが特徴。冷麺を盛岡冷麺から食べ始めた人には、こちらの方がだいぶ噛み切りやすいと感じることでしょう。

冷麺は、製麺機から押し出して作る「押し出し麺」です

とはいえ、冷麺はコシの強さが身上であることは変わりありません。このコシは、製法に秘密があります。冷麺の麺は、そば粉や小麦粉などの原料を練ったあと、製麺機から強い力を加えて押し出します。この押し出しの過程でコシが生まれます。また、製麺機から押し出したままの麺はとても長いため、盛り付けてから調理用のハサミで食べやすい長さに切るのが一般的です。

冷麺は冬の食べ物?!

主に牛骨だしを使ったうまみの強い冷たいスープには、辛味や酸味がほぼありません。辛味はキムチなどで足し、酸味は一緒に供される酢をかけて足します。私は、初めはだしの効いたスープだけで食べ、半分からあとは酢やキムチなどを少しずつ足しながら食べています。なお、元来冷麺は冬の食べ物とされていたそうです。冬にはオンドルの効いた室内が暑くなるため、冷たいものを食べたくなるからだとか。しかし、今では夏に食べることが浸透しつつあるそうですよ。

朝鮮半島で梨はもっともポピュラーは果物

さて、冷麺の具材にしばしば登場する果物の存在理由は? 今はスイカやパイナップルなど、さまざまなトッピングを見かけますが、元は梨だったようです。これはいわゆる“食い合わせ”の解毒を期待してのことなのです。黒い食べ物(=そば粉の麺)の毒を白い食べ物(=梨)が消すそうです。また、辛味を消す箸休め的な目的もあります。さとうきびが穫れなかった朝鮮半島では、甘みを果物から得ていたことによるそうですよ。こうしてみると、一杯の冷麺にも、韓国の歴史や文化を知ることができますね! シンプルな食べ物ほど、奥が深いのかもしれません。