景福宮は、いつでも国内外からの観光客でいっぱい

ソウルきっての観光地といえば、どこでしょう? ソウルには数々の魅力的なスポットがありますが、あえてひとつだけ挙げるとすれば、やはり「景福宮(けいふくきゅう、キョンボックン)」ではないでしょうか。その規模の大きさと、建築の豪華さ、そしてこんなすばらしい建築が市内の中心部の一角を占めていること、これらを考えれば、自ずとソウルでもトップの観光地といえますよね! 私は、景福宮を訪れてみて、韓国建築文化のおもしろさを実感しました。

景福宮の正門「光化門」は、見上げると色彩の豊かさにビックリ! 景福宮の正門「光化門」は、見上げると色彩の豊かさにビックリ!

韓国の伝統衣装を着ていれば、入場料無料!

地下鉄3号線「景福宮」駅5番出口から出てすぐ、景福宮に到着します。レンタルのチマチョゴリ(朝鮮民族の女性の衣装)を翻して歩く、観光客のお嬢さんたちを見ているだけでも、心が浮き立ってきます。当たり前ですが、景福宮の美しい建物とチマチョゴリは相性ぴったり! 衣装と建物が引き立てあって、皆さんかわいらしいです。周囲は近代的なビルが建ち並んでいるのに、ここだけが王朝時代に戻ってしまったかのようですよ。

伝統衣装はカップルにも人気 伝統衣装はカップルにも人気

数々の悲劇にさらされてきた、600年間の歴史

景福宮は、1392年〜1910年の李氏朝鮮時代に、政治と王族の生活の中心として、1394年ごろに建てられました。しかし、16世紀には豊臣秀吉が侵攻した文禄の役と慶長の役、それに続く満州王朝からの侵攻などが相次ぎ、宮殿の多くは焼失し、その後270年ほども放置されていたそうです。19世紀に再建されましたが、1910年から日本による統治が始まると、またも破損などの憂き目を見ることとなります。1995年から復元・修復工事が進められ、主要な建築物が、ついに往時の壮麗な姿を蘇らせることとなったのです。

興礼門へと歩いていく観光客 興礼門へと歩いていく観光客

現在の復元工事は1868年当時の建築物が基準

これらのことを頭に入れて見学していくと、たしかに、伝統的な建築スタイルをとりながらも、どことなく“つくりたて”という雰囲気があるのです。なにしろ16世紀末から伝統的な建築はほとんどが焼失し、270年もそのままになっていたのですから、再建への苦労はいかばかりだったことでしょうね。

光化門の守衛儀式は、11時からと13時からの1日2回行われます(火曜休み) 光化門の守衛儀式は、11時からと13時からの1日2回行われます(火曜休み)

韓国の宮殿の美しさの秘密に迫りましょう!

個人的な感想ですが、韓国の宮殿は、日本の寺社などの伝統的建築物に比べ、その色彩感覚や均整の取れたスタイルから考えて、“つくりたて”のような新しさがよく似合うと思いました。日本の建築、あるいは大もととなった中国の建築のスタイルと、似ていながら少し違う、「韓国らしい」建築。それは、安定感を重視した様々な細部の工夫と、丹青(たんせい)文様と呼ばれる独特の色使いによります。次回はその2点について説明します。(その2に続く)

勤政殿の天井 勤政殿の天井