国立古宮博物館へ行ってみよう!

「景福宮 その2」からの続きです。景福宮には、敷地内にふたつの博物館があります。私は2012年にリニューアルオープンした「国立古宮博物館」に入ってみました。ここは、朝鮮王室の歴史と文化を、約2000点もの展示物で紹介しています。その充実した展示にはビックリ。景福宮の観光ついでにちょっと立ち寄るつもりが、時間をかけていつしか真剣に見学していました。この展示物の中で、とりわけ印象に残ったのが、2階の第2室「朝鮮王朝の宮殿」のコーナーにあった資料でした。

博物館で見た不思議な絵図、その1 博物館で見た不思議な絵図、その1

子供の絵でしか見たことのない、不思議な描き方の絵

日本語解説がないので推測ですが、それは王族が乗った輿(こし)の行列を描いた絵図のようでした。多くの人が輿を担いでいます。その前後には、露払いや警護に当たる人々が連なっています。さらにその周りには、馬に乗った人々も、輿を守るようにぞろぞろと歩いています。ところが不思議なことに、その絵図には、天地(上下)がないのです。ふつう、絵は一方向から見える角度で描きますよね。しかし、この絵図は、人々の進む方向それぞれに天地が存在するのです。つまり、描いた人は、紙を回しながら、四方向から人物を描きこんでいったのですね。

博物館で見た不思議な絵図、その2 博物館で見た不思議な絵図、その2

韓国人の空間認識のヒントを見た気がしました

こういう天地の捉え方、というか空間認識の仕方は非常に独特だと思います。ぱっと見ると子供が描いた絵のようにおもしろおかしく感じますが、よく考えるときわめて自由な発想ともいえます。「その2」で気づいた「よりどっしりと重厚に見せる工法」と、「丹青文様のグラフィカルなデザイン性」は、ともに韓国人の目が非常に視覚効果に鋭敏だったことを物語っています。私には、その卓越した視覚のセンスがこの絵図にも共通しているように思えました。

充実した展示に時間を忘れそう! 充実した展示に時間を忘れそう!

風光明媚な宮殿の散策。実は伝統文化の真髄です!

景福宮の散策は、このようにさまざまな発見があり、やはりここはソウルでも随一の観光名所だと思いました。景福宮は、現在もまだまだ復元工事の最中です。完了するのは2025年の予定です。韓民族の威信をかけた大工事。完成が待ち遠しいですね。博物館見学と併せて、ぜひどうぞ。

宮廷料理の再現。宮殿もいいですが博物館もナイスです 宮廷料理の再現。宮殿もいいですが博物館もナイスです