「そうだ 韓国東部、行こう」

何度目かのソウルの旅、一緒に飲んで食べてショッピングした友人たちが帰国してひとりになった私は、韓国東部に足を延ばしてみることにしました。まったく無計画な行き当たりばったりの旅の、最初の目的地は北朝鮮との国境の町ソクチョ(束草)。韓国最北端の国境から北朝鮮を望み、それから「スンドゥブ」と呼ばれる豆腐の名産の村で本場のスンドゥブをいただこうという算段です。まずはソウルからソクチョまでの長距離バスに飛び乗りました。

韓国東部の旅その1・ソクチョから北朝鮮を望みスンドゥブの村でマッコリに酔う 韓国東部の旅その1・ソクチョから北朝鮮を望みスンドゥブの村でマッコリに酔う

高城統一展望台から北朝鮮を望む

北朝鮮との国境を訪れる、もっとも有名なスポットは「板門店」でしょう。ソウルからも外国人向けの板門店見学ツアーがほぼ毎日催行されていますが、手続き上事前予約が必要で、今回は間に合いませんでした。そこで、韓国東部、最北端にある「高城統一展望台」に行ってみることにしたのです。ところが、『その手前にある統一安保公園で出入手続きをし、そこから展望台までシャトルバスを利用』というガイドブックの情報をもとにいざ行ってみると、シャトルバスはなくなり、出入申請書を提出後、各自が自家用車で展望台に行くように変わっていました。さーて、出だしからつまづきました・・・。

お助け韓国人カップルに救われる

受付のお姉さんが、近くにいた韓国人に「この子をあんたの車に乗せていってあげて」と頼んでいる模様です。そこに日本語が流暢な大学生の女性が「どうしましたか?」と声をかけてきてくれました。ソウルから恋人と週末旅行でやってきたという彼女たちに便乗させてもらって、無事展望台に到着。国境地帯は大がかりな土木工事中で、遠くに金剛山を望むことができました。展望台の中に貼られていた朝鮮半島の地図では北朝鮮も大韓民国の領土となっています。板門店のような重々しい雰囲気ではありませんが、ここが休戦状態の国境地帯であり、韓国と北朝鮮が臨戦状態なのだということを実感しました。

スンドゥブとマッコリと人の情けに酔う

スンドゥブは日本のおぼろ豆腐のような柔らかい豆腐で、東海岸の江陵が名産地といわれています。江陵の草堂洞(チョダン村)にスンドゥブ村があるらしく、今からそこに行くつもりだとお助けカップルに告げると、なんと、わざわざ車で送ってくれ、一緒に食事をすることになりました。東海岸のにがりを使って作るという本場のスンドゥブは、なめらかで豆腐のうまみが濃く、大満足の美味しさでした。自家製のマッコリも甕にたっぷりと供され、飲みきれなかった分は瓶につめてくれました。お礼を込めて食事代を私が払おうとすると、ボーイフレンドがすべて払ってくれ、何から何まで彼らにお世話になりっぱなしの一日となったのでした。(2に続く)