これがなくっちゃ始まらない! それは爆竹

中華圏を旅行していると、予期せぬ爆音にびっくり仰天! バンバンと響き渡る音とともに、もうもうと立ち込める煙、そして髪や服に容赦なく降りかかってくる燃えかす…。こんな経験はありませんか。そう、中国人はみんな爆竹が大好き! 日本では、あまり派手な爆竹は危険ということで、市販品は小さなものしか売られていませんが、中国ではお祝い事やさまざまなお祭りには欠かせない存在なのです。

爆音が怖いけど楽しい、中華圏の爆竹! 爆音が怖いけど楽しい、中華圏の爆竹!

たまたま通りかかったマカオのお祭り会場で…

私が初めて爆竹の洗礼(?)を受けたのは、マカオでした。その日はちょうど釈迦の生誕を祝う「酔龍祭」に当たっていたようです。そんなこととはつゆ知らず、初マカオ観光のため、中心部のセナド広場へ行ってみてビックリ。大歓声に包まれながら、特設ステージの上で若者のダンスや獅子舞が披露されています。見物人やマスコミの報道陣にもみくちゃにされながら見ていると、やがて実行委員長さんとおぼしき人がマイクで挨拶を始めました。その傍らに長々と垂れ下がっている真っ赤なロープ状のものが、すべて爆竹だと気付いてギョッとしました。ロープのように見えたものには、ぎっしりと爆竹がくくりつけられていたのです。まさか、あれが全部破裂するの…!?

爆音に仰天! あれはどういう意味があるの?

見回すと、皆さん心得たもので、まだ委員長さんが挨拶をしているうちから、すでに両手で耳をふさいでスタンバイしています。点火に成功すると、最前列でぼけっと見ていた私に強烈な破裂音と燃えかすが襲ってきました。その音の強烈さに肝をつぶし、夢中で退散しながら「あんなに大きな音にしなくてもいいのに!」と思わず悪態をつくほどでした。それにしても、確実に鼓膜を痛めそうなあの爆音、なんの意味があるのでしょう。あまりの強烈な体験にかえって興味が出て、帰ってから調べてみたのです。

縁起物の爆竹は今でも大人気です

爆竹の起源は、中国で古くから恐れられていた「さんしょう」と呼ばれる魔物を、竹を燃やすと出る破裂音によって撃退したという風習に依るそうです。それで「爆竹」には、のちに火薬を使うようになっても「竹」の文字を使うのですね。中国で、爆竹は魔物を追い払う本来の目的から、だんだんとお祝い事全般に用いられるようにもなっていきました。春節や中秋節といった行事をはじめ、結婚式や誕生日などパーティーの余興としても、爆竹が活躍しています。日本でも中華街の春節や長崎の「精霊流し」で使われていますね。「でもやっぱり中華圏の本場で、現地の人たちと一緒に耳をふさいで騒ぎたい」という人は、行き先の年間行事予定を調べてみましょう。たとえば私の行き当たったマカオでの「酔龍祭」は毎年日にちが変わります。くれぐれも日程と鼓膜に気をつけて臨みましょうね!