マカオで一番ユニークなホテルをご紹介

マカオに泊まることになったら、きらびやかな大型カジノホテルも楽しいですが、ちょっと目先を変えてみて、趣のあるプチホテルはいかがでしょう。マカオには、「ポウサダ」と呼ばれる旧宗主国のポルトガルのムードをたっぷり感じられるプチホテルがいくつもあります。「ポウサダ」とは、ポルトガル語の「pousar(休む)」からきた言葉で、宿泊施設に文化的価値があるリゾートスタイルの小規模なホテルを指します。その一つ「ポウサダ・デ・モンハ」は、マカオで一番ユニークなポウサダといえるかもしれません。私はこのホテルが気に入りで、リピーターとして宿泊しています。

ホテルマン修行中の初々しい若者がいっぱい。マカオのプチホテル「ポウサダ・デ・モンハ」(前編) ホテルマン修行中の初々しい若者がいっぱい。マカオのプチホテル「ポウサダ・デ・モンハ」(前編)

このホテルの真の目的とは?

マカオ半島の北部「モンハの丘」に建つポウサダ・デ・モンハは、もともと軍隊の宿舎だったものをホテルとして使っているという歴史的建造物で、わずか20室ほどしかお部屋がありません。しかしこのホテルのユニークさは、建築以上に、存在の理由そのものにあります。ここは「旅遊学院」というホテルマン育成の公立教育機関が所有しており、実習の場として使う施設なのです。ホテルのフロント業務、ベッドメイク、レストランの調理とフロアのスタッフ、さまざまな仕事を実習生たちが学びながら働いているのでした。

予約はどうするの?

二十歳そこそこくらいの若者たちが、ちょっとぎこちないけれど精一杯のサービスを提供しようとがんばっているさまは微笑ましく、心温まります。もちろん、学生だけが業務に携わっているのではなく、その影でベテランのスタッフたちがしっかりサポートしているので、サービスの質には問題がありません。こういう特殊なホテルですから、同レベルの普通のホテルと比べると宿泊費が圧倒的に安いのが魅力。しかしホテルの大手予約サイトなどではほぼ取り扱いがありません。そのため宿泊やレストランの予約には直接メールを入れるしかありませんが、回答の返信はきわめて早く、誠実でていねいな文面でした。きっと学生さんたちが一生懸命書いてくれたんだなあ、と到着前からここのステイを楽しみになったほどです。

中国とポルトガルのミックステイストがたまらない

モンハの丘は丘全体が公園になっており、朝早くから犬の散歩や体操をする地元の人々が訪れます。19世紀には砦として使用されていたため、丘の頂上には当時の大砲が残されています。そんなローカル色の濃い公園の坂道の上にホテルがあります。庭園や部屋のしつらえはポルトガルと中国の二つのテイストを組み合わせた、いわば“中洋折衷”とでもいうような独特の愛らしさに満ちています。パティオはポルトガル風なのに、部屋のバスルームに置かれたコップやティッシュケースやシャンプーの容器などは中国の陶磁器を使ったりといった、ミックステイストがたまらないのです。私はスタンダードルームとスイートルームに宿泊したことがあります。やはりスイートはかわいい調度品を満喫できるのがいいですね。(後編に続く)