マレーシア旅行の途中に立ち寄りたい町

マレーシア旅行を考えている皆さんは、短期旅行の場合、世界遺産のペナン島と首都クアラルンプールに立ち寄ることを前提に、プランを考える方が多いのではないでしょうか。常夏のマレーシアで、ほかにもおすすめしたいのが、高原のリゾート地キャメロン・ハイランドです。有栖川有栖のミステリーの名著『マレー鉄道の謎』(日本推理作家協会賞受賞)でも舞台になった場所です。クアラルンプールからはバスで4時間、ペナン島からは4時間半ですので、移動の途中に立ち寄るのにちょうどいい距離にあります。バスが到着するのはキャメロン・ハイランドの中心地タナラタ(Tanah Rata)。標高は1500メートルです。バスを降りたとたん清涼な空気に包まれ、そのすがすがしさは、マレーシアに来ていることを忘れさせるほどです。周囲には山々が広がっており、きれいに整備されたお茶畑が美しいです。マレーシア特産の「BOH」紅茶もここで生産されているのですね。

マレーシアの高原のリゾート、キャメロン・ハイランド〜涼しくて、野菜がうまい。そしてミステリアス? マレーシアの高原のリゾート、キャメロン・ハイランド〜涼しくて、野菜がうまい。そしてミステリアス?

キャメロン・ハイランドの歴史と自然を楽しもう

キャメロンハイランドの中心地、タナラタからバスで15分ほど登っていくともう一つの町、ブリンチャン(Brinchang)があります。両方ともにホテルはありますが、タナラタのほうが、若干値段が安めでしょう。そしてイギリス植民地時代に開発されたこの地には、ザ・スモーク・ハウス・ホテル&レストラン (The Smoke House Hotel &Restaurant)のような、古いチューダー朝の建造物もあります。このホテルは13ある客室はすべてスイートで、英国式庭園が美しく整えられています。アフターヌーンティーもありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。新しいビルにもチューダー朝のデザインが施されているのは、この町の歴史に由来するものです。この町では、ハイキングコースを存分に歩くのもよし、世界最大の花、ラフレシアを見に行くツアーに参加するのもいいでしょう。手ごろな料金で自然を満喫できます。

おいしい高原野菜にミステリー

そしてこの町は、高地だけあって、おいしい高原野菜が採れます。中華とインド料理の店が目立ちますが、個人的には野菜をおいしくいただける中華料理がおすすめです。中華料理は野菜を新鮮な状態で調理するのに長けており、マレーシアのほかの地域では食べられないようなおいしい料理には、びっくりしました。そしてこの町のミステリアスな場所を訪れてみましょう。この町で、タイのシルク王、ジム・トンプソンが、ある日忽然と姿を消しているのです。1967年に起きたこの事件は、いまだに解明されていません。かの松本清張も『熱い絹』の中で、謎解きをしています。そのジム・トンプソンの別荘が、現在も残る『月光荘』です。『マレー鉄道の謎』では、この月光荘をモチーフにした建物が登場しています。そして、なるほどジム・トンプソン失踪事件があったからこそ、ミステリー作家有栖川有栖は、この町を小説の舞台にしたのだろうなと感じます。