見るのが難しいものほど見たいもの……

希少な動植物の宝庫であるボルネオ島は、自然観察が好きな旅行者にとっては楽園です。現地ツアーに参加すれば、テングザルをはじめとするさまざまな動植物を比較的簡単に見ることができます。しかし、その中で遭遇することが最も大変なのは、なんといっても「ラフレシア」。この花は世界最大の花としても、また咲いている花を見ることが難しいことでも有名なのです。私も、ラフレシアの開花に淡い期待をかけながら、マレーシア・サバ州のコタキナバルから車で2時間、キナバル公園へ向かいました。

世界最大の花「ラフレシア」を見に熱帯の森へ(その1) 世界最大の花「ラフレシア」を見に熱帯の森へ(その1)

キナバル公園散策は気軽に楽しめます

峻峰キナバル山を含むキナバル国立公園は、公園全体が世界遺産に登録されている人気の高い観光地です。マレーシア政府は国立公園の管理をしっかりと行っており、キナバル公園も例外ではありません。キナバル山登頂をめざして各国からの登山客が訪れますが、「登山はちょっとハード」と思う人でも、周辺の散策なら誰でも楽しめます。私は現地の日本語ガイドさんの案内で、世界最小のランや、食べることのできる木の実、枝を切ると飲める水を得られる木、などなど、めずらしいものを次々と紹介してもらいました。

やっぱり見たくなるラフレシア

そうやって自然観察の楽しい時間を過ごしてみると、だんだんと欲が出てくるものです。ツアーの始めは「ラフレシアは咲いていればラッキー、見られなくても仕方がない」と思っていたのに、「ここまで来たら絶対に見たい!」と思うようになってきました。ガイドさんに、「やっぱり見たい!この辺りで、どこか咲いているところはないんですか?」と頼んでみると、公園の管理事務所の職員に尋ねたり、あちこちに電話をかけたりして問い合わせてくれました。「今咲いている場所が一箇所だけありますよ。公園の近くの民家なんです。入場料が必要ですが行ってみますか」と聞かれました。公園の敷地から出て、車でわずか数分のところに、その場所がありました。(その2へ続く)